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【文学フリマ東京39】に出店した翌日の気持ち 〜嬉しかったこと〜

昨日は『文学フリマ東京39』に出店者として初参加してきました!
トップ画像は、文フリ当日の朝に食べたゆで卵です🥚茹でて冷蔵庫に入れておいたら、マスキングテープが貼られていました。

まずは、『追い風日記』をご購入くださったみなさん、ありがとうございました!

夫にも手伝ってもらいました。

イベントを振り返ってみて、イベント翌日の気持ちをここに残します。
嬉しい気持ちが8割と、悔しい気持ち2割です。

まずは、嬉しい気持ちから。
悔しい気持ちは次の記事に書きたいと思います。

自分のノートに綴っていた日記が見知らぬ誰かに届くこと

・見本誌、Webカタログを読んでブースに来てくれた人がいたこと
開場して間もなく、迷いなくわたしのブースに来て購入してくれた方が何人かいた。うれしさと驚きで思わず購入のきっかけを尋ねると、「見本誌を見て、雰囲気がすごく素敵だなと思って」「Webカタログを読んで購入したいと思いました」と答えてくれた。
わたしはそれを聞いてすごいことが起きていると思った。
今回の出店数は約2000店。その中で「いいな」と思ってもらえるなんて、ほんとうにほんとうに、すっっっごいことだ。
会場には本の試し読みができる「見本誌コーナー」がある。自分の見本誌を置きに行ったときに、表紙からタイトルから気になる本がわんさかあった。
見本誌コーナーで一日過ごせる自信がある。

・「文章を書きたい」と周りに宣言するようになってから出会った人たちと、同じ会場で時間を過ごせたこと。
小さい頃から本を読むこと、自分の気持ちを言葉にして書くこと、心に残った言葉を記録することが好きだった。
社会人になってからも、カバンには必ず本を入れていて(読まなくてもあるだけで心強い)、仕事帰りや休日には図書館や書店に行き、行き帰りの電車では本を読むか、Webのエッセイ記事を読んで過ごす。

言葉の趣をあじわう時間は私にとってご褒美であり、支えであり、原動力だった。仕事で行き詰ったとき、会社のトイレで「名言集」を検索して読んで自分を鼓舞したこともあった。
今までずっと言葉に力をもらう側だったけど、力を与える側にもなりたいと強く思うようになった。
それから、文章の勉強ができる講座に参加したり、書いた文章をSNSで公開したり、文章を書く人たちの中に恐る恐るつま先を踏み入れて、「文章を書きたい」と口に出すようにした。「エッセイやコラムを書く仕事がしたい」「インタビュー記事を書きたい」と言うのは勇気がいったけど、言ってみると、手を差し伸べてくれる人がたくさんいた。同じような志をもつ人たちとも出会えて話ができた。
その手を差し伸べてくれた人や、憧れの書き手の方が今回の文フリに出店者として参加していた。全員とお話することはできなかったけど、一緒にイベントを創り上げているという事実に胸がいっぱいになった。

尊敬している人が一番に本を買ってくれたこと
もう5年前になるだろうか。noteで文章を読んでからずっと素敵だなと思っていた作家/ライターさんがいる。田中青紗さんという方だ。

文章を書く仕事がしたいと思いはじめたときに青紗さんの文章を読んで、言葉の熱量に心をつかまれ、過去の記事をさかのぼって夢中で読んでいた。首をぶんぶんと縦に振ってしまうほど共感する考えがたくさんあって、おこがましいけれど、話が合うに違いない!と感じていつかお話したいなあと夢見ていた。

そんな夢が、去年叶った。
わたしがはじめて文章を書く仕事をさせてもらえることになったメディアのイベントに、青紗さんがお客さんとして来ていたのだ。しかし、イベント当日は会えず、青紗さんのXでイベント会場にいたことを知った。大興奮で本人にメッセージを送ると返事が来て、こんなことあるんだと感動。それだけで嬉しかったけれど、あわよくば会いたかったなあと思ってた。

▼田中青紗さんのnote

その「あわよくば」が数か月後に叶った。
2回目のイベントの開催が決定し、会場でイベントの手伝いをしていたら、青紗さんが目の前に現れた。「莉奈さんですか?」と。なんと、会いに来てくれたのだ。はじめて会った青紗さんは優しくて、かわいくて、凛としていて、綺麗な人だった。胸がいっぱいだった。

そして、その数日後、なんと、再び偶然会った。
再会したのは、本作りをテーマにしたトークイベントだった。
「ZINE」という個人で自由なテーマでつくる本を知った私は、おもしろさに魅了され、私もつくりたい!と思うようになり参加した。
参加者は10人ほどだっただろうか。イベントは吉祥寺にある「百年」という本屋さんで行われた。質疑応答の時間に、ひとりの女性が挙手して「はじめて本をつくりたいと思っているのですが…」と話していて、その声を聞いて驚いた。マスクをしていたので気づかなかったけれど、青紗さんだった。
青紗さんも、わたしがゲストの方に質問したときに気が付いたようで、イベント終了後に、「青紗さんですよね!?」「莉奈さんですよね!?」と声を掛け合った。その日は、「お互い、はじめての本作りがんばりましょうね!」と言って別れた。

それから約9か月後、本が無事に完成し、文学フリマ東京で販売することができた。開場してすぐに、青紗さんが私の本を買いに来てくれた。
その時に言われた「『追い風日記』一冊ください!」は忘れない。
お客さん第一号が青紗さんでとても嬉しい。
私もその後すぐに青紗さんの本を買わせていただいた。
「『カモを見てぶらさがる』一冊ください!」と言うと、
「莉奈さんが、はじめてのお客さんです!」と言ってくれた。

田中青紗さんの著書『カモを見てぶらさがる』
(くうー!かわいい!)

▼青紗さんのオンラインショップ


まだまだこれからも追い風が吹く

ほかにも、友達や前の職場の後輩や講座で出会った人が会いに来てくれた。
「文章を書きたい」と言い続けてきたけど、それは言葉で人と繋がりたいからだと思う。
会ったことのない人とも心で繋がれる「言葉」はすごい。

これからも変わらずに、言葉を大切に生きていきたい。
自分の気持ち、自分以外の人のこと、景色、味、香り、手触りなど、伝えたいことをどんな言葉で表現するのかにいちいち悩みたいし、こだわりたい。


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▼『追い風日記』はオンラインショップでも購入できます!

 




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