博士論文の提出を終えて
協力研究員の高橋舞です。
私事で恐縮ですが、今年の3月に東京大学大学院人文社会系研究科に博士論文を提出し、本審査を経て、6月15日に博士号を取得致しました。
博士論文は提出するまでが大変だと思っていたのですが、その後も本審査に向けた準備や、本審査後も著作権やリポジトリ等に関するたくさんの書類を大学に提出したり、図書館に納本するための最終稿の作成と製本など様々な作業があり、それらも同じくらい?大変でした。
最終稿には謝辞を載せたのですが、これまでの自分の研究を改めて振り返ることができたように思います。
指導教員の先生や所属する研究室の先生にご指導いただいたのはもちろんのこと、これまでに美学や社会学、人文情報学、教育学等、様々な分野のゼミや研究会に参加させて頂いてきました。音大のピアノ科出身の私は、入学当初は学問自体に引け目を感じていたのですが、大学で異なる学問分野についても知ることができたことは、大きな財産になりました。
もちろん大学だけでなく、学会や勉強会でも、多くの方々にたくさんの貴重なアドバイスを頂きました。以前は漠然と、研究は一人でやっていくものなのかと思っていましたが、学術界はともに発展してゆくものであり、協力しあいながら研究が進められていることを肌身をもって感じました。こうして研究者の端くれとして、博士論文をまとめることが出来たのは、本当に今までアドバイスをくださったり、支えてくださった方々のお陰であることを改めて感じています。
そして、忘れてならないのがピティナ音楽研究所です。研究助成をいただき、本当にさまざまな方面からバックアップしていただきました。研究成果を社会に伝えてゆく意味についても教えていただきました。研究成果は、ともすればコミュニティ内で共有されて終わってしまいます。そうではなく、興味を持っていらっしゃる方にお伝えできるよう努力していくことは、非常に重要なことだと気付きました。
今後は、博士論文で行った研究を元に、新しい研究を進めていきたいと思います。「演奏」とはどのように成り立っているのか、成り立ってきたのか、というのが私のテーマです。ピティナ会員の皆様にも、お役に立てるような研究をしていければと思っています。
博士論文の要旨は、以下のリンクに掲載されています。もしご興味があったらお読みください。
https://www.l.u-tokyo.ac.jp/postgraduate/database/2023/2023thesis-92.html?fbclid=IwAR3KCA078SERxaz8W3BsyVHgy7Z7UWxlvlexx-AgMYWhDf7ijBQHy-qBqdI