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2/24特級ガラコンサート2023 4つの愛しきモノローグ ~ コンサートに寄せて
◆4つの愛しきモノローグ ~ コンサートに寄せて
ピティナ・特級ファイナリストたちが一つのテーマで物語を紡ぐ「特級ガラコンサート」。
今回は、ブラームスの珠玉の4つの連作を4人が演奏する。
この着想を鈴木愛美さんに披瀝したときの表情が忘れられない。少し驚いて目を見開いた後、「それ、やりたいです」。ゆっくりと笑みが広がった。
嘉屋翔太さんにとってブラームスが重要な位置を占める作曲家の一人であることは、過去の選曲が示していた。加えて彼は、全体の成り行きを注視しながら、そこにそっとスパイスを利かせる知性を持った稀有なひとである。問題なし。
あと二人、三井柚乃さん-特級の各ラウンドを通じてシューマンへの愛を語ったひと-と神原雅治さん-彼の二次予選のブラームスは特級史上に残る名演だった-がこのアイデアに乗らないはずがないと思ってはいたけれど、二人からの返事はその上を行った。「特級が終わってからずっと頭の中をブラームスが占拠していました。作品118は参加期間中、ふとした時に弾きたくなって、何度も救われた作品でした(三井さん)」「実は今ブラームスのいくつかの作品に新たに取り組んでいるところで、ガラコンサートのコンセプトもブラームスにならないかなと思っていたところでした(神原さん)」。
何たる僥倖。かくして、何かに導かれるようにこの美しいプログラムが立ち現れた。
聴き手の喜びも哀しみも全て肯定し、笑顔でその深い懐に招き入れる嘉屋翔太さんのOp.116。
静かな佇まいの内奥に熱く強かな情念を秘めた神原雅治さんのOp.117。
夏に咲く向日葵のように真っ直ぐな温かみを湛えた三井柚乃さんのOp.118。
そして、誰もがこうありたいと願いながら零してしまう<信念>という名の奇跡を軽々と携えて歩む鈴木愛美さんのOp.119。
4つの愛しきモノローグに触れた後、皆様の心の内に一輪の薔薇が花開きますように。
ー特級ガラコンサート プログラムノートより
文:加藤哲礼(ピティナ育英室長)
特級ガラコンサート2023「一輪の薔薇が咲いて」
~特級ファイナリストが紡ぐ、ブラームスの午後~ 4つの愛しきモノローグ
日時 2024年2月24日(土) 14:00開演(13:30開場)
会場 J:COM浦安音楽ホール コンサートホール
出演 鈴木愛美、三井柚乃、神原雅治、嘉屋翔太
料金 一般3,500円/ピティナ会員・学生3,000円
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