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私がドイツのパティシエになった経緯

職人=修行!?
パティシエという職業は職人であるが故に、昔ながらの丁稚奉公的な修行をしていくのが当たり前のように思われている方も多いかと思います。実際日本で、パティシエを含む飲食業、製造業はいわゆるブラックな働き方をしている現場はまだ多いのかもしれない。
確かに技術を身につけるという事は時間がかかる事ではありますが、それ以前に仕事の一環であること。必要とされて与えられる仕事があってその職場に存在する。いわゆる会社の社員のひとりです。
そして日本以上にヨーロッパには職人に対してのリスペクトがある。見てもいないお客さんから厨房にチップが届くことがある。初めて会った人が熱心に食べた感想を伝えてくれる。
同じ仕事をするならば肌で感じることができるこのヨーロッパ人の文化の違いは職人にとって喜びのひとつですね!


ロストジェネレーション世代は私です。
私の場合はロストジェネレーション世代のど真ん中なので、逆手にとって好きなことをやってきた自負があるが、仕送りも無かった私は学生時代はバイトと奨学金を借りて生活し、社会に出てからこれまで待遇はもちろん決して良いとは言えない日々を、アルバイトの掛け持ちなどしながら送ってきました。ただ、その分バイタリティーもありますし、節約もうまくなりましたし、多くの現場で経験値を上げることはできたことは財産にもなりました。

自己投資はかなりしました。
現在のドイツの職場との出会いや働くチャンスを掴むための自己投資は自分にとってはかなり高額でした。
東京暮らしを辞め、地元にUターン。青森県のアルバイト賃金と切り詰めた生活費で月に10万円づつ貯金をして3ヶ月分の留学資金とそれに向けての語学学習への資金をつくりました。
その甲斐あって今の職場で働くチャンスを掴んだ訳ですが、これはたくさんの時間とお金をかけて掴んだとてもとても小さな運です。

私が現在のドイツの職場で働きたいという意思を示してから1度は断られ、2年が過ぎ、諦めかけた頃、改めて先方から打診がありました。
確かに不安や迷いも少なからずありましたが、最大の決め手は今までの働いてきた職場と比べて待遇がいちばん良かったことです。
だいたい週2日休めますし、残業代もちゃんと出ます。有給バカンスもあります。

ドイツのいいところ
現在ドイツで暮らし始めて、7ヶ月経ちましたが、私なりに府に落ちていることがいくつかあります。

•原発問題
福島原発事故を受けて2022年までに全機停止する事に向かって国が舵を切っている事。
•移民難民問題
私もそのうちの1人なのですが、移民難民の受け入れに積極的である事。
•教育
大学費用が無料です。

政治的視点になってしまいましたが、ドイツは過去の失敗をちゃんと受け止めて悔い改めて前を向く感じがするんです。
消費税率は19%と確かに高いのですが、生活費は意外にも安いんです。
食品が全体的とても安いです。
なので外食しなければかなり節約しやすいという感覚です。私個人の感想ですが、東京の働き詰めの一人暮らしの頃よりはずっと経済的にも時間的にもゆとりがあります。
またどこで生きていても税金は払わなくてはいけないので少しでも自分の価値観の近い国に納める生き方があってもいいのかなと考えている昨今です。

まあ、とはいえ海外生活の孤独感は想像以上でしたね〜笑

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