賑わいが夜を奪った。静かな夜は、探しに行かねばならないものとなってしまった。時代が白夜を求めたからだ。

 時代の異端は、破れた傘を手に土砂降りを歩くことを求められているようで、熱が更に更に奪われていく。

 暖を取るためのホット・コーヒーに自分の顔が映る。だから表情もなく、髪を掻いた。

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