淋しい味

 「淋しい味」というものがあると感じる。例えばカレーの福神漬け。小さい頃は「不味い」わけでもないが、食べる気にならず、親にあげることが多かった。

 今では当たり前のように、福神漬けを食べて、積極的にではないが「美味しい」と感じている。

 そのような時に、「此れは、淋しい味だ」と感じる。


 成長したことが、どうしてか淋しい。良いことなはずなのに、どうしてか淋しい。

 淋しいのだが、確かに「美味しい」と感じている。

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