寄り添って暖まりたいから恋人をつくる。一人では淋しく凍えるから恋人をつくる。恋を熱に喩えるなら、もっと大事なのは適度に冷ましてくれる友情だ。

そんな友情に巡り合っていても、恋の熱は其れを忘れさせることがある。氷で炎が消せないように、恋の熱はある種の狂気だ。

そう思っても求めずにいられないのは、いかにも人間的だ。
炎の興奮より、氷の美しさを眺められる人間でありたい。無意識の中で。

いいなと思ったら応援しよう!