リセットボタン
よく報道の中で「ゲームのやりすぎで、人生にもリセットボタンがあると思っていたのでしょう」といったコメントを耳にする。「リセットボタンがあるから、死者が増えるんだ」といった論調だ。
逆ではないだろうか。人生に……というよりも、日本にはリセットボタンがないから死者が増えているのではないだろうか。
前者の報道の中で見られる「リセットボタンがあるから死者が増える」という理論は、「人を殺しても、リセットボタンを押せば、過ちもなかったことに出来る。だから殺しても良い」という考えの上にある。
後者の、私の主張したい「リセットボタンがないから死者が増える」という理論は、「人間関係、受験、就職活動、経済活動等に於いて失敗してしまったが、其れをリセットして心機一転頑張る、といったことを許さない社会だから、自殺するしかなくなる」という考え方だ。
どちらの方が説得力を持つかは、読者の方々に其々判断して頂きたい。前者はテレビに出演している高名な評論家の主張で、後者は二十代前半の学部卒の主張だ。
おまけ
蛇足かもしれませんが、私の考える「日本から自殺を減らすための案」については……いずれ書きます。といっても、上記のものが中心の主張なので、分ける必要がないかもしれませんが。