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マーチンゲール法で8回連続外す確率1/256の落とし穴
カジノを中心としたギャンブルで、マーチンゲール法という賭け方があります。確率約50%で掛け金が2倍になるいわゆる丁半ゲーム、例えばバカラやルーレットの赤黒賭け等がそれにあたりますが、どちらか一方に、勝つまで倍々に賭け続ける打ち方です。
例えば最初に1000円を賭け、負ければ次に2000円、さらに負ければ次4000円と倍々に賭けていき、いつか当たりを引いたとき最初の賭け分と同額の勝ちまで一気に戻せるというものです。
確かにそうでしょう。7回連続で負けて8回目で当たったとき、次のようになります。
・掛け金の総額:
1000+2000+4000+8000+16000+32000+64000+128000 = 255000円
・8ゲーム目の配当:
128000×2 = 256000円
で、1000円勝ちとなります。
この賭け方で良くいわれるのが、50%で当たるゲームを8回連続して負けるなんてまずあり得ない。1/2の8乗だから、1/256の確率でしか起こり得ないからこれは必勝法だ!というものです。
果たしてそうでしょうか?
確かに事象と確率だけを見ればそうなのかもしれませんが、実際マーチンゲール法で破綻する人は後を断ちません。それはあくまで見た目上の確率であって、アキレスは永遠に亀を追い越せないゼノンのパラドックスのような矛盾と似通った雰囲気のある論理でしかありません。
本稿の以下の部分では数学的な観点から、8ゲーム連敗が発生する確率について、ゲームの特性を加味して一定のゲーム数をこなした場合、それは1/256ではなく衝撃の確率であることを説明しています。
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