実習中に教えている『嚥下障害』について
はじめに
これは
・実習(臨床)では『嚥下障害』をどう捉えているのか知りたい
・実習の際に最低限覚えておきたい『嚥下障害』の基礎について知りたい
・『嚥下障害』の基礎を復習しておきたい
・実習がなくなったから漠然と不安を抱えている
そんな方におすすめのnoteです。
どうも!
Twitterやブログを中心に理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の実習生のサポートをしている長谷川元気です。
今回は『嚥下障害』の基礎について、私が実習で学生さんに伝えていることを中心に触れていきます。
実習は養成校で習う知識(点)を、臨床でも使える知恵(線)として学ぶ大切な場です。
しかし、2021年1月現在、一昨年から猛威を振るうCOVID-19の影響によって”実習を受けることができなくなってしまった”という学生さんも多く、臨床へ出る不安を目にすることも多くなってきました。
そこでこの度、私、はせがわはそんな学生さんのために、実習で培うであろう知識をここで共有し、”少しでも臨床へ出る不安を軽減できたら”という想いで、このnoteをシリーズ化しています。
シリーズはこちら
こんな時だからこそ、できることをお互いに積み上げていきましょう。
理学療法士の未来は決して暗くありません。
私たちが切り開くのです。
「こんないい職業は他にない」
実際に働いて、日々感じていることです。
ぜひ、同じ臨床のステージで、楽しい話ができることをお待ちしております。
そんな想いで生きている人もいるんだなということは覚えておいていただけると嬉しく思います 笑
さて、お待たせしました!
ここらで切り替えて本題に移ります!!
どうぞお楽しみください♪
嚥下障害って習いましたか?
いきなりですが、質問です!
『嚥下障害』を学校の授業で取り扱いましたか?
、、、
正直、私は記憶がありません。笑
おそらく、なにかのトピックの一つとして触れているとは思うのですが、、、
なんとなく学生のころから、理学療法士といえば「スポーツ!歩行!立ち上がり!寝返り!」みたいなイメージが強くありました。
しかし、臨床へ出てきて驚いたのが、やせ細って動くのがやっと、、、という方へリハビリテーションを提供しているという現実でした。
しかも、そういった方々のなかには”ご飯が食べれない”方もいたのです。
それが『嚥下障害』との出会いでした。
食べることが好きな私はかなりの衝撃を受けました。
もちろん、意識が薄れた方が管を通して栄養を摂取していることは知っていましたが、”歩いているのに” ”元気に話しているのに” 《食べれない》なんてことがこの世にあると考えもしていなかったのです。
しかも、この『嚥下障害』は理療法士としても関われることがたくさんあるということを知り、さらに驚きました。
リハ栄養を提唱している若林先生は言います。
「栄養ケアなくしてリハなし」
「リハにとって栄養はバイタルサインである」
と。
嚥下障害とは
食べ物や水分を飲み込むまでの過程に起こる障害のことです。
少し詳しく言うと、
嚥下の過程としては5期に分けられています。
①先行期:食べ物を認識する
②準備期:口に入れて噛む
③口腔期:舌で喉に送り込む
④咽頭期:飲み込む
⑤食道期:食道から胃に送る
これらの過程に対して、
・器質的に
・機能的に
・心理的に
障害を抱える状態のことをいいます。
症状としては、
むせる
咳き込む
喉につかえる
食べるのに時間がかかる(疲れる)
食べ物が口からこぼれる
口の中に汚れ(舌苔:ゼッタイ)がでる
痰が出る
などがあります。
嚥下機能が低下すると
嚥下障害になると、栄養摂取量の減少・脱水はもちろんのこと、窒息や誤嚥(ゴエン)を引き起こす可能性があります。
つまり、これまで臨床のアトリエで触れてきた『低栄養』状態になるだけでなく、窒息や誤嚥というカラダにとっては嬉しくないことが引き起こるかもしれないのです。
それに加え、食べることへの意欲が低下し、それが生きることへの意欲低下にもつながってしまうこともあります。
特に嚥下機能が低下しやすいご高齢の方にとっては
”食べること”が数少ない【生きがい】である
ことも少なくありません。
つまり、嚥下障害はとても繊細なところに触れることもあるので、決して無視できないものの一つなのです。
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