子育てって何だろう #10
「逃げ道がないよ」
冗談めかしてだけれど,そんなことを言う子.
子どもは子どもで大変・・・
学校では,いろいろある.
同い年の子どもを集めて一律に教えて効率的だけど,
教育はよく考えられ,むかしからすれば
進化し,改善していることも圧倒的に多いけれど,
(この数十年で変わったのはITと初等教育が双璧ではないか,くらいに思う)
学校生活には,息が詰まる思いをすることもあるのだろう.
むかしもあったにはあった.
いつの時代もきっとあるにはある(のだろう).
子どもの世界は,家か学校か.
大人も大変だけど,子どもは
大人よりも自分で選んだり,加減できる幅は少ない.
なんとかなるよ,とか
そのうち変わるよ,と気安めに言うのではなく
大変な時もあるけれど,楽しいと思うこともこれからきっとあるよ,
だから「」なないでって,本気で伝えた.
まだ多少,余裕のあるうちだろうと思えたから言えたこと.
もっと余裕がない気持ちの状態になってしまえば,
この言葉も相手に届かなかったり,
この言葉に追いつめられてしまったり,ということがある.
最後の手段を掌中に収め,かろうじて踏み止まっている人もいる.
がんばれ,の連発・多用の社会でなく,
少し先に,今とは違った世界があることを,
その世界に入るコツとともに,
予めの世界観として,
生きる智慧として,心の予防線として,
検証・検討・共有できる世の中がいい.
そういう連発・多用がある社会の方が,
良くも悪くも地に足がついている感じがする.
半分は,いま大変な自分にも言い聞かせながら.
自分も,その時に知りたかったこと.
その時以降,たしかに良いこともあった証左をもとに.
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