妻と僕とチョコケーキ

僕はたまに必要以上に妻のことを気遣ってしまうクセがあった

とある日、
一緒にシャトレーゼに行った時に
二人でショーケースを眺めていて…

「私、チョコがいいな～」
「じゃあこれはどう？」
って指さすと

妻が好みそうな
チョコマシマシな美味しそうなケーキ

ところが妻は
「こっちのほうがいい」
と”糖質OFF”と書いてある別のチョコケーキを指さした

”んー…糖質OFFということはチョコ味が薄いかも”
そう思いながらも
「じゃあこれとこれにしよう」
と、”念のため”
僕は自分が食べたいケーキではなく、
”妻が好きだろう”
と思ったチョコケーキと
妻自身が選んだチョコケーキを
購入した

「わーいケーキ！ケーキ！」
まるでこどものようにはしゃぐ妻を見つつ
ケーキを準備してそれぞれパクッと一口
「おいしい～！」
ぱあぁと明るくなる僕と妻

「一口どうぞ」
そう言って妻に僕のケーキを渡すと
パクリ…
「えっ！めっっちゃ美味しい！」
妻は自分が選んだケーキとは比べ物にならないほど
イイ反応をした
（ん～予想通り🤤）

逆に僕が妻のケーキを一口頂くと
これまた予想通り
チョコ味が気持ち薄めだ
流石糖質ＯＦＦ。

妻の反応を見て
「あのさ、よかったらケーキ交換しない？」
って提案すると
「わ、わるいよ…」
って言いつつも、もじもじ…

「こっちのほうが美味しいでしょ？🤤ｗ」
「うん🤤ｗ」
そのままケーキを交換して食べ進めた

「なんでさ、交換してくれたの？」
「いやぁ…お店の時点で”こっちのほうが好きそうだなぁ”って思ってさ(笑)」
「夫ちゃん…私以上に私のことを知っているよね（引）」
「ん～褒めているのか引いているのかどっちだ？！」
「たぶん褒めてる(笑)」

「あのさ、自分の好きなもの選んでいいんだからね？」
「わ、わかった…🤤」

ん～…どうやら僕の気遣いがバレていたらしい…
でも逆にあの場面で僕が
「こっちのほうが絶対好きだよ」
なんて決めつけていたらそれはそれで
妻の意見を否定しているようでなんかイヤなのだ

こういう日常のちょっとしたことでも
お互いに否定せずに、受け止めつつ
それでも裏で優しくフォローしあえる
そんな夫婦で在り続けたい。