第1種・第2種の誤り (typeⅠ/Ⅱ error)
統計的仮説検定の結果は必ずしも正しいとは限らず、帰無仮説について決定する場合、その判断が誤っている可能性がある。
第1種の誤り
本来は真である帰無仮説を棄却する誤り。
第1種の誤りを犯す確率は有意水準(α)と等しい。
α=5%ならば、帰無仮説を誤って棄却する確率は5%は残っている。
極端な値に対応するごくわずかな確率なので、帰無仮説が真である可能性は小さいと考える。
有意水準を低くすればするほど、第1種の誤りが起こりにくい。
第2種の誤り
本来は偽である帰無仮説を棄却しない誤り。
低すぎて厳しすぎる有意水準は、帰無仮説を「棄却しない」と判断するため、 帰無仮説が偽であるときにそれを正しく棄却する検出力(有意差ありと判断する能力)の低下を招く。
検出力を高めるには①有意水準を高くする、 ② 標本の大きさを大きくする、③帰無仮説と対立仮説の平均値が離れている、④両側ではなく片側検定を行う、などが考えられる。