YG性格検査(Yatabe-Guilford personality inventory)
○矢田部-ギルフォード性格検査
ギルフォード(Guilford、J.P.)の開発した性格検査をモデルとして、矢田部達郎が日本人用に標準化した日本で最も多く使われている質問紙性格検査。
120の質問項目で12の性格特性を、「はい」「いいえ」「どちらでもない」の3件法で測定し、測定結果で5つの類型に分類することができる。
実施や採点が容易で広く用いられている検査であるが、妥当性尺度がないため、回答の歪みを判断できず妥当性に問題がある。
12の性格特性
抑うつ性(D):抑うつ的な傾向
回帰的傾向(C):気分の変動しやすさ、驚きやすい傾向
劣等感(I):自信のなさ、自己を過小評価する傾向
神経質(N):心配症、傷つきやすさの傾向
客観性の欠如(O):空想性や主観性、過敏性の傾向
協調性の欠如(Co):不満の多さや不信感の傾向
攻擊性(Ag):攻撃性や社会的活動の傾向
活動性(G):心身両面での活動的な傾向
のんきさ(R):「のんき」というよりも陽気さ、快活さ、行動の身軽さなどの傾向
思考的外向(T):思索的・内省的と逆方向の傾向
支配性(A):社会的な指導性、リーダーシップをとる傾向
社会的外向(S):社会的な接触を好む傾向
5の性格類型
A型(平均型)
すべての尺度について平均的で、特徴を示さずバランスをとるタイプ。
あるいは積極的な自己表現を避ける。
B型(不安定積極型)
社会的な不適応、情緒不安定、活動的、外向的である。
性格のバランスの悪さが行動として現れやすく、対人関係トラブルが生じやすい。
C型(安定消極型)
情緒的に安定し、社会的にも安定しているが、内向的である。
D型(安定積極的)
情緒的に安定し、活動的であるが、反応の歪曲として示されることもある。
E型(不安定消極的)
自己の悩みが表面に現れず、内向し考え込みやすい。