メタ分析(meta-analysis)
○メタ分析
過去に行われた複数の独立した研究を系統的に収集し、それらの研究結果を統合する統計解析手法。
グラス(Glass、G.V.)が最初に提案した。
メタ分析では複数の研究を統合するために、研究ごとの測定単位に依存しない指標である効果量(effect size)を算出する。
効果量=介入群の平均値-統制群の平均値÷統制群の標準偏差
効果量がプラスだと効果あり、マイナスだと効果なしとなる。
効果量が0.5だとすると、介入群と統制群の平均値の間には、統制群の(0.5×標準偏差)分だけ差があることを示す。
○ リンゴとオレンジ問題(apples and oranges problem)
メタ分析の分析対象となる研究の範囲が広すぎることについての批判。
測定法や尺度、異なる介入結果をまとめてしまってもよいのかという問題。
○引き出し問題(file drawer problem)
心理学雑誌などに掲載された研究は、統計的仮説検定の結果が有意であるものが多く、有意でない研究は論文として公刊されない傾向。
この状態でメタ分析をすると、有意な結果ばかりを統合することになってしまう。