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リスク・コミュニケーション

○リスク・コミュニケーション

 対象のもつポジティブな側面だけでなく、ネガティブな側面についての情報も公正に伝え、関係者が共考することのできるコミュニケーション。
 普段からリスクの存在を認識し(リスク認知)、 被害をできるだけ小さくするように対処することが望まれる。

リスク認知のバイアス

(a)内か外か
 自発的に行った行動によって生じた被害(喫煙)よりも、行動と関係なく外部から生じた被害(原子力発電)の方がリスクが大きいと判断する。

(b)統制の可否
 リスクを自分でコントロールできる場合(自動車)よりも、できない場合(飛行機)の方がリスクが大きいと判断する。

(C) 普遍か特殊か
 リスクが誰にも平等に生じる場合(大気汚染)よりも、特定の人たちだけに発生する場合(ある地域の化学工場による汚染)の方がリスクが大きいと判断する。

(d)範囲の大小
 災害範囲の狭い場合(鉄道事故)よりも、広い事故(原発事故)の方がリスクが大きいと判断する。

(e) 生きるか死ぬか
 死につながらない場合よりも、死につながる場合の方がリスクが大きいと判断する。

 公正な情報の開示、共通の議論の場を通じて受け手は与え手や与え手の情報に信頼を置くようになる。
 与え手には自己点検を通して、受け手に対する接し方を謙虚に検討することが求められる。

リスクに対する受け手の反応パターン

(1) 安全第一タイブ、臆病者
(2) チャレンジングタイプ、冒険好き
(3) 慎重タイプ,用心深い
(4) 運命享受タイプ、合理派
(5) 無謀タイプ、猪突猛進

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