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尺度水準(level of measurement)

 スティーブンスは測定された数の意味や性質に沿って、数を分類する基準を作成し、尺度水準とよんだ。

○名義尺度(nominal scale)

 カテゴリーに対して便宜的に数値を割りあてただけの尺度のこと。
 序列や数値の大小関係に意味はない。

○順序尺度(ordinal scale)

 各数値間が等間隔ではなく、序列や数値の大小関係に意味がある尺度のこと。
例)順位

○間隔尺度(interval scale)

 数値の大小関係に意味があり、更に各数値間が等間隔である尺度のこと。
 原点をもたない。
 心理尺度は基本的に間隔尺度として扱う。
例)温度(℃)、テストの点数

○比尺度(ratio scale)

 間隔尺度に対して更に原点が存在するもの。
 値が0のとき、測定対象が存在しないことを示す。
例)身長、体重

 構成概念の測定においては、どのような行動・反応が観測されたとき、どの数値を割り当てるかが、あらかじめ定められる。
 この得点化のルールのことを尺度とよぶ。
 一定の尺度にしたがって被験者に数値を割り振るプロセスが測定である。

○量的変数(quantitative variable)

 計量を目的とした等間隔性をもつ変数。

○質的変数(qualitative variable)

 分類を目的とした等間隔性をもたない変数。

○リッカート法(Likert scale)

 「あてはまる―あてはまらない」といった評価に対して、それぞれ得点を割り振ることで、評価を数量化する方法。
 リッカート法による尺度は、等間隔性が確保されていない質的変数であり、 大小関係のみを示す順序尺度にすぎないと考えることができる。
 等間隔性がなければ統計処理ができないため、心理学では、順序尺度のデータを、間隔尺度と仮定している。

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