原始反射(primitive reflex)
○原始反射
新生児期に出現する。
ある刺激に対して神経系のみを介して生じる反射行動。
大半の原始反射は生後3ヵ月頃までに消失し、 大脳皮質が発達すると、さまざまな随意運動(座る、這う、歩く)が現われてくる。
消失すべき時期になっても原始反射がみられる場合には、 中枢神経系の異常が疑われる。
(1) 口唇探索反射(rooting reflex)
新生児の口周辺を刺激すると、その刺激対象に向かって頭を回し、口に含もうとする反射行動。
(2)吸啜反射(sucking reflex)
新生児の口の中に乳首や指先などを入れると、リズミカルに吸う反射行動。
8~9回の吸引と休憩を繰り返す。
(3) バビンスキー反射(Babinski reflex)
新生児の足の裏に刺激を与えると、足の親指が甲に向かって曲がり、他の指が扇形に広がる行動反射。
(4) モロー反射(Moro reflex)
仰向けの乳児の頭を手で支えて急に落下させると、両手足を左右対称に 外側に伸ばし、その後、胸を抱きかかえるように腕を内側に曲げる。
(5)把握反射(grasp reflex)
手や足を刺激すると握り締めようとする行動反射。
(6)歩行反射(stepping reflex)
新生児の体を支え、両足を床につけ前方に傾けると歩行するように足踏み運動をする。
(7)頸緊張性反射(tonic neck reflex)
仰向けに寝ている新生児の顔を一方に向けると、向けた側の手足は伸ばし、 反対側の手足は屈曲させる反射行動。
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