幻覚や妄想の捉え方①

統合失調症という病気は、100人に一人と言われています。典型的には、幻覚(特に幻聴)や妄想が出現することが多く、初期には興奮や錯乱などが起こりやすいが、その後、心身のエネルギーの低迷した時期(引きこもり、意欲や活動性の低下)があり、やがて安定期に入る(安定するだけで、治るとは言われない)とされます。
最近の私は、「これは、統合失調症の経過ではない、統合失調症の治療の経過だ」 と思っています。すなわち、標準治療を受けなかった人は、このような経過を辿らないということです。標準治療を受けなかった人、とはA.精神科を受診しなかった人、B.精神薬を全く服用しなかった人、C.病名を受け取らなかった人、D.自然療法で(西洋医学との併用ではなく)回復を図ることにした人、のことです。「統合失調症かな?」と思って調べると、早期に標準治療を受けなければ、必ず、良くない結果になる(重症化して治りにくくなる、場合によっては人格が荒廃してしまう、など)と書かれています。そうでしょうか?
そこには、幻覚や妄想の捉え方が大きく関わっています。
統合失調症は、「治療を続ければ安定する病気」と考えるより、「捉え方次第で、治る病気」と考えると、ぐんと楽に(本人も家族も)なります。そのコツについて、書いていこうと思います。

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