欠けた心のすべて
「あなたが今いちばん困っていることは何ですか?」
・自分に自信がない
・つい他人と比べて落ち込んでしまう
・頑張っているのに認めてもらえない
・言いたいことが言えない
・何度も言っているのに分かってもらえない
・自分の気持ちが伝わらなくて人間関係がつらい
・素の自分を知られることが怖い
・パートナーと大切な話ができない
・子どもとの時間が楽しくないと感じる
・何をしても続かない
・やる前からどこか諦めてしまっている
・友人が自分以外のひとと楽しそうにしているとモヤモヤする
・30歳を過ぎても、自分から仲直りや気まずさ解消ができない
・人間関係を勝ち負けで考えてしまう
・相手が自分の思い通りに動いてくれないとイライラする
・自分の心を削ってまで相手を喜ばせようとしてしまう
・自分が相手にしてあげた事に見返りがないと許せない
・話し合いが苦手、不機嫌な態度を出して相手の謝罪を得ようとする
・人に助けてもらうのは迷惑をかけていることと同じ
・ちょっとしたお菓子等をただもらえない、お返ししないと不安になる
・そんな考えが浮かぶ自分が嫌いだ、気持ち悪い
・そんな自分を見ないように頑張っている気がする、やめたい
・「本当の自分」「自分の本音」というワードに惹かれる
・私にこれらは当てはまらないが、身近な人が当てはまる
何か1つでも当てはまりましたら、ぜひ最後までお読みください。
本note、きっとあなたのお役に立ちます。
本noteは、欠けた心の解説書です。
中でも「親子関係からくる生きづらさ」に特化しています。
「親子関係?だったら、うちの親は毒親じゃないから関係ないや…」と思ったあなた、わかります。私も、「親子関係は問題ない」と思っていたけど実はしっかり影響を受けていた人間です。なので、もう少し先まで読んでみてください。
「あなた誰?」にお答えすると
私は、ナリ心理学®︎で2020年から認定心理アドバイザーをしている「かみじ」という者です。仕事は、悩みを抱える方からの心理相談にアドバイスをしたり、講座の講師などをしています。
ナリ心理学®︎とは「ナリ(くん)」という人が
3万人以上の悩みを聞くなかで見つけたシンプルな心の法則です。
地に足のついた理論 × ブラックユーモア の独自スタイルで「クソ」「ゴミ」などストレートで尖った表現と「ノートとペン」などキャッチーな用語を交えた発信が人気の、おそらく日本でいちばん笑いながら学べるポピュラー心理学です。
私かみじは真面目な性格ゆえブラックユーモアを彼ほど上手く扱えませんので、この記事ではできるだけクリーンな言葉でお伝えしていきます。
ナリ心理学®︎ファンの方には物足りないかもしれませんが、ブラックユーモアが苦手な方は読みやすいと思います。
話を戻して。
・欠けた心とは何なのか
・親子関係とどうつながっているのか
出来るだけシンプルに解説していきます。
準備はよろしいでしょうか?
心の仕組みを知って、
あなたにとっての幸せを最大化してください。
1. 欠けた心とは何なのか
欠けた心とは「自尊心が欠けている・低い状態」です。
自尊心とは「自分が尊い・存在だけでパーフェクト(の確信)」です。
欠けた心では、自分についてこんな風に感じます↓
・自分はつまらないのかもしれない
・自分は退屈かもしれない
・自分は喜ばれないかもしれない
・自分は好かれないかもしれない
・自分は輪の中に入ってはいけないかもしれない
・自分はここにいてはいけないかもしれない
・自分は迷惑かもしれない
・自分は邪魔かもしれない
・自分は必要ないかもしれない
・自分はいなくていいかもしれない
・自分は取るに足らない
・自分は小さい
・自分はおかしい
・自分は間違っている
・自分はいらない
欠けた心でいると、どうなるのか
人によってさまざまですが
例えば
・ストレスが溜まりやすい
・ストレスをうまく処理できない
・うつっぽくなる等、心身に異変がおきる
・人との関わりを避けつづける、引きこもる
・仕事、恋愛、不倫、買い物、食べ物、お酒、ギャンブル等にのめり込むことで欠けた心を埋めようとする
のように表れたりします。
2. 煙と火種
欠けた心をもつ人にとって
目の前の現実は煙のようなもの。
現実をどうにかしようともがくのは
煙をフーフー吹いているのと同じ。
元にある火種をなんとかしないと、吹いても吹いても煙はまた上がります。下手をすると、火種に風があたった分だけ、火も煙もより大きくなる。煙があるなら、火種が必ずあって、火種を対処しない限り煙はなくならない。
これは、ナリ心理学®の考え方です。
煙は、いま目の前で起きている問題や悩み。
火種は、その原因です。
火種の中身
欠けた心をもつ人において
火種の中身はつき詰めると
「私はありのままで生きていてははいけない」です。
私は生きていていいと思うために
「何かしていなくちゃいけない」と思ってしまう。
自分で自分が生きていていいと思えないので
他人にその許可を求めるようになるのです。
具体的には
「相手に好かれようとする」
「相手の役に立とうとする」
「相手をよろこばせようとする」
そして
相手が「好いてくれたら」
相手の「役に立てたら」
相手が「よろこんでくれたら」
「私はここに居ていい」と思え
そこでようやく安心できるのです。
「私はありのままで生きていてはいけない」
言い換えると
「ありのままの私は好かれない」
「ありのままの私はよろこばれない」
「ありのままの私は必要とされない」
「ありのままの私はジャマ」
「ありのままの私に価値はない」
とも言えます。
でも、おかしいですよね?
だって、赤ちゃんは生まれた瞬間からこんなことを考えません。
じゃあ一体、どこでこんな価値観・考え方を
身につけてしまったのでしょうか。
コラム:こんなに周りのことを考えてるのに、分かってもらえてない!
「あの人は私のこと、どう思っているだろう?」
「気まずくなるくらいなら、黙っておこう」
「この場面ならこう言えば大丈夫、だよね…」
「こんなに周りのことを考えてるのに、分かってもらえてない!」
数年前、ナリ心理学®を知る前のわたしが日常的に考えていたことです。
当時のわたしは、それなりに自分のことは好きでしたし、職場での評価はよく、打ち込める趣味を持ち、友人も恋人もいて、周りからみれば上手くいっているように見えていたと思います。
でも、当のわたしは
とにかく人目が気になってしまう。
今思えば、何をするにも「自分がどうしたいか」ではなく「他人からどう見られるか」を基準にしていました。
本当に生きづらかった…。
弱い部分、情けない部分を隠し、
自分を大きく見せること
周りから幸せそうに見られることに必死でした。
「底の浅い自分が知られたら、きっと嫌われる…」
自覚はできていませんでしたが、そんな強迫観念に近い気持ちがわたしを動かしていました。
相手の目を気にするあまり、人付き合いもどこか他人行儀。本心が言えず、一線を引いた付き合い方しかできない。
その反面、パートナーには「どうして私の気持ちがわからないの!」「すこし直してくれればいいじゃない!」「私のこと受け入れてよ!」と感情をぶつけてしまうような幼稚さ。ケンカはしょっちゅうでした。
またそうかと思えば、愛想を尽かされ自分の元から去られてしまう怖さから、パートナーの機嫌を損ねないように顔色をうかがってしまう極端でアンバランスな自分でした。
「何かが違う。」
「こんな自分が嫌…。変えたい」
そう思って、まずは自己啓発本を読み漁りました。
しかし、どれも表面的に鼓舞されるばかりで根本的な変化はなし。
自分を大切にして、自分を好きになろう
その為のごほうびを用意したこともありました。
リラクゼーション、旅行、ネイル、いいお洋服…。
でも満たされない。
どれも一時的に心が軽くなるものの、時間が経てばまた元に戻ってしまう…。いちばん欲しかった「自尊心」「安心」が手に入ることはありませんでした。
「はぁ、もう万策尽きた」
そう思っていたころに出会ったのがナリ心理学®です。
3. 子は親から「世界観」をコピーする
煙と火種のしくみが分かったところで、次です。
生まれてから現在まで、一体どこで「私はありのままで生きていてははいけない」を身につけたのか。
ほとんどの場合が
「家庭」「親子関係」で身につけます。
親が子に向けた、言葉やふるまい・態度から
「親は私よりも〇〇が大事なんだな」
「〇〇できない私は親に必要とされないんだな」
「私が我慢すればいいんだな」
ということを子どもが学習し、
最終的に「私はありのままで生きていてははいけない」を身につけるのです。
親が子に向ける言葉やふるまい・態度とは
親自身がもっている
「この世界(社会)とはどういう場所か」
「私とはどういう存在か」
「だから私はこの世界(社会)をこういう姿勢で生きる」
を行動に移したものです。
つまり
「私はありのままで生きていてははいけない」
という価値観を自分が持っているとしたら
その価値観は世代間でコピーされてきた可能性があるのです。
特に母親の影響が絶大
ここまではあえて「親」と書いてきましたが
実際には、特に「母親」から絶大な影響を受けます。
なぜ母親なのかというと
ひとつは、0歳〜成人まで子の世話をする時間が長くなりやすいから。もうひとつは、子どもにとって最も「愛されたい人」だから。
子どもにとって母親は
母親自身が思っている以上の影響力を持っています。
神様のような存在なんです。
母親との仲が良かろうが悪かろうが実家を出るなど離れてしまえば、物理的に会いません。
会わなくなれば、母親との問題は起きようがないのですが、心の中(脳内)の母親が、子どもの現実に影響していれば、冒頭に書いたような悩みや問題につながる訳です。
このnoteを読んでいる方の中には
初めから、もしくは途中から、おもな養育者が母親ではない方もいらっしゃると思います。その場合は、あなたの過去に合うように母親の部分に養育者の方に置き換えて、続きを読んでください。
子どもを生きづらくさせてしまう母親5タイプ
あなたが30歳を過ぎても
「生まれ変わってもお母さんの子どもに生まれたい」
「私は母親に人生を楽しむための心を育ててもらった」と
①即答できる or ②即答できない
この、②に進んだ先に、下の5タイプがあります。
1、心配性・支配的な母親
2、いつも不機嫌な母親
3、弱い・すぐ諦める母親
4、かわいそう・不憫な母親
5、男運の悪い母親
ひとつずつ解説します。
1、心配性・支配的な母親
「あれしなさい」
「これしなさい」
「ちゃんとしなさい」
子どもを自分の思い通りにコントロールする母親。
これをされると子どもは自分について(お母さんからここまで口出しされなければならない位、自分って何もできないダメな人間なんだな)と誤解し、自分への信頼を失います。その結果、自主的に自分が何かできると思えなくなります。また、自分がいる世界については(お母さんが頑張って色んなところに気を遣わなければいけないほど、この世界っていうのは生きていくのが大変なところなんだ)と誤解するのです。
2、いつも不機嫌な母親
いつも不機嫌な母親を見ている子どもは自分について
(お母さんは私といても嬉しくないんだな)
ということを学習するので、そこから
・私は、人をよろこばせられない存在
・私は、人を笑顔にできない存在
・私は、人を不機嫌(不幸)にさせる存在
・私って、生まれてこない方が良かったのかなぁ
と誤解してしまうのです。
「1」「2」は比較的わかりやすいので
「私は母親が嫌い」と自覚できることが多いです。
3、弱い・すぐ諦める親
何かをする前から「もうできない」「私にはムリ」が口ぐせだったり、言いなりの人生、世界に負けて、子どもを見る余裕がない、弱っちい母親。
周りに流されていても、母親が楽しそうならいいけれど「2、いつも不機嫌な母親」が入っていたりするとそんな母親を見て育つ子どもは、自分と世界について(お母さんは何の力もなく、世の中に流されて、不機嫌。そんなお母さんから生まれた私も弱っちい人間なんだろう。この世界は自分では何も変えられない大変なところなんだ)と誤解してしまいます。
4、かわいそう・不憫な母親
例えば、病弱だったり、不運な事件や事故、トラブルなどで大変な思いをしている、子どもを見る余裕がない、かわいそうな母親。
そんな母親を見て育つ子どもは、自分と世界について(お母さん大変そうだなぁ。あのお母さんでさえこうなのだから、私も、人生で何か運の悪い出来事が起きたらお母さんのようになるんだろうな。この世界は頑張って耐えて生きるしかない大変なところなんだ)と誤解してしまいます。
「3」「4」は自覚しづらいです。
子どもの気持ちとしてはどうしても自分のお母さんが弱っちいとかかわいそうだなんて思いたくない。なので、他人に母親のことを話す時には本心から「母親には感謝しています」と言ったりします。
それは「生まれ変わってもお母さんの子どもに生まれたい」とか「私は母親に人生を楽しむための心を育ててもらった」と即答できない自分を、自分が見たくないせいだったりもします。
5、男運の悪い母親
「私が嫌いなのは父親で、母親とは問題ありません」のパターンです。
父親が妻(母親)と子どもを大切にできない悪者。悪い父親と夫婦を続けながら、子どもを守ってくれる優しい母。
子どもの自覚は「お母さん大好き」です。同時に、そんな母親を見て育つ子どもは(お母さんは、あんなお父さんを選んでしまった男運の悪い女性。男運の悪いお母さんから生まれた私も、男運が悪いだろう)自覚がないまま、このような誤解をします。
「5」も非常に自覚しずらいです。
いわゆる「ダメンズ」にハマったり好かれる人の母親の話をよくよく聞いていくと、このタイプだった。ということが珍しくありません。
「まともな親」と「毒親」の『中間層』
世の中一般的には「毒親」と「まともな親」の2種類しか存在しないように思われる方が多いと思います。
でも、本当にそうなのか?
子育てをする大人から見た「親の定義」ではなく
子育てられる子ども視点で見た「親の定義」をすると
子どもの身体だけでなく ” 心まで " 育てる力不足の親には「毒親」と「まともな親」の『中間層』もいるよね?という問題提起をしたのが、ナリ心理学®︎です。
中間層とはたとえば、『軽度の毒親』『何も考えていない親』『何かしらのハンデを抱える親』がそれにあたります。
コラム:毒親ではない親に育てられた
私の親は毒親ではありません。
なので、自分に母親問題がある自覚が持てませんでした。
自営業の父とその手伝いをする母のもとで
長女として生まれ、年子の弟、10個下の妹がいます。
それぞれの祖父祖母の家と行き来があり
夏休みには家族全員でキャンプや旅行に行き
ピアノ・英会話・スイミング・合気道・絵画教室・学習塾など
たくさん習い事に通い
小・中・高・保育の短大を
中の上くらいの成績でストレートに進み
保育士として社会人をスタートしました。
表向きは長女らしい
「真面目で周りから信頼されるしっかり者」。
面倒見がよく、学生時代は同級生などから
「お母さん」「ママ」と呼ばれることもありました。
それが大人になってから
過去付き合った元カレとケンカする私は
感情的、粘着質、支配的、被害妄想的、論点をずらす、幼稚でした。
わかりやすく言えばメンヘラで、「愛着障害」です。
「普通のはずの親」のもとで育ったら
「愛着障害」でメンヘラの30代 成人女性。
我ながら、かなりヤバいと思います…。
メンヘラは変えられない事実でした。
なので、その現実が答えだとしたら
「普通のはずの親」が普通ではなかった可能性を
よく見ていく必要があったわけです。
結果的に私の場合は
「2、いつも不機嫌な母親」
「3、弱い・すぐ諦める親」
「5、男運の悪い母親」
の3コンボ。
誤解を恐れずにいえば
親なりに子どもを想ってしてきたことと
「子どもの心を育てられること」は
まったく別の話なのだということです。
4. ダイヤモンド・非ダイヤモンド
ダイヤモンド・非ダイヤモンドとは、ナリ心理学®︎が作った「自分の前提をあらわす言葉」です。ダイヤ・非ダイヤと略したりします。
ダイヤモンド(状態)とは
「自分はこのままでここに存在していいと思えている」
「自分の評価を自分が決めている」
「自尊心・自己受容・自己効力感」のバランスが取れいてる
「自分が大切なのは当たり前すぎて意識しない」
非ダイヤモンド(状態)とは
「自分が存在するには他人の許可が必要だと思っている」
「自分の評価を他人が決めている」
「自尊心・自己受容・自己効力感」がアンバランス
「意識して自分を大切にしないと大切にできない」
非ダイヤモンドさんの行動は
「お伺い行動」「取引行動」
どちらか、もしくは両方 になりやすいです。
この「お伺い行動」「取引行動」が
実際の生活に悩みや問題を
ビックリするほどたくさん引き起こします。
お伺い行動は、2つあります。
①許可的お伺い行動
他者の期待に応えようとすることで、自分はここに居ていいと確認するもの
「〇〇してもいいですか?」
「〇〇しても怒りませんか?」
②承認的お伺い行動
他者からすごいと思われたり、注目を浴びることで「自分には価値がある(だからここに居ていい)」と思うためのもの
「〇〇したから私は大丈夫ですよね?」
「私は〇〇(ステータスなど)持っているので大丈夫だよね?」
取引行動は、
契約思考によって自分の労力に見合った見返りを要求するもの
労力の大変さ・見返りの内容の基準はその人の中だけで決まっていたり相手に求められていないことを勝手にやって、見返りを求めるのが特徴。
「私はこれをしたのだから、
あなたはこれをするべきだ」
「私はこれをしたのだから、
私はこれをもらって当然だ」
物心ついてから
子どもから何か差し出さないと親の愛をもらえなかった、という経験が当たり前に繰り返される環境で育つと、心が不足します。
その子どもは不足した心を補うために
「お伺い行動」「取引行動」を取るようになる
これが大人になっても続くのです。
ナリ心理学®︎では
相談者さんの話に、この2つの行動か、この2つの行動の結果起きるであろうことが起きていたら「きっと、非ダイヤモンドさんなのだろう」と推測します。
ダイヤモンド値(ダイヤモンド濃度)
ダイヤモンドか非ダイヤモンドかは
100か 0 かではなく、実際はグラデーションです。
ナリ心理学®︎では「自分はこのままでここに存在していいと思えている」度合いをダイヤモンド値(ダイヤモンド濃度)と呼びます。
ダイヤモンドを +1〜+100
非ダイヤモンドを -1〜-100
この+100〜-100の範囲で考えます。
※ 0は概念のみで、判定はできません。「+に入った」という意味合いで使われることはあります。
誰しも、赤ちゃんはダイヤ値+100で生まれます。
ダイヤ値は成長の過程で必ず値が下がります。
それがプラスの範囲に留まるか、マイナスまで下がるかに
母親との関係が影響します。
このダイヤ値はテンションとは区別されます。
日によって上下することはありません。
下がったダイヤ値は、1度上がったら下がる事はありません。
「30代以上」の方に使える考え方
「非ダイヤモンドは生活の中でビックリするほど多くの問題が起きる」というナリ心理学®︎の考え方は、基本的には30代以上の方が対象です。
なぜ、30代以上なのか。
生活に責任とタスクが増えるのは
一般的に30代以上になることが多いからです。
社会的にも「THE・大人」として扱われる。
職場で求められる仕事が増える
後輩や部下の育成をしながら成果を求められる
生活は人にもよりますが
結婚して、子どもがいるかもしれない。
家・車を持っていたら、ローンがあるかもしれない。
貯金、収入の見通しなど
考えること・対応することが増えます。
一方で、10代20代の悩みの中には
人生経験の少なさによって対処できないことが
悩みになっていたりもします。
若さと体力があることから、本人も「やってみないと分からない」「やればできるかも」と思うので悩みに対する答えが「行動する(経験値を上げる)」になりやすい。
また、10代20代は「まだ何も持っていない」ことが多いため、それで問題が起きない、ということもあります。
本来、10代20代は「人生を生きる準備期間」ですが、非ダイヤモンドに育てられてしまった人にとっては親や周りの人の機嫌を気にする事に時間を取られているので、10代20代を「自分の準備期間として使えない」のです。
10代20代で多くの時間を使っても
・自分が送ろうとしている人生に対応する力
・自分の不得意を見込んで備えたり工夫する力
を身に付けられなかったことから
30代40代50代になっても目の前の出来事に対処できない
ということが起こるのです。
・「ダイヤ・非ダイヤ」という概念は世の中一般的ではない。
・親は「自分は子育てをやり遂げた」と思っている。
・社会に出ればダイヤも非ダイヤも「同じ一人の大人」として扱われる。
という理由から
30代を過ぎた非ダイヤさんの生きづらさは、ほとんど気づかれません。心の知識がなければ大概は「その人の力不足」で片付けられてしまいます。
人生に悩みや問題が起きやすくなったのはその人だけのせいではありませんが、その人の問題を他の誰かが肩代わりすることができないのも事実です。
非ダイヤモンドになってしまった30代以上が
自分らしさ発揮して生きる人生を手に入れるには
今もっている非ダイヤ的な価値観を手放して
ゼロからと言いたいところですが
古い価値観にジャマされている分、マイナスから
・自分が送ろうとしている人生に対応する力
・自分の不得意を見込んで工夫する力
を新たに身に付けていくことが重要なのです。
コラム:存在しているだけでパーフェクト(存在価値と機能価値)
「人の価値は何で決まるのか?」
この問いに正解はありませんが
「存在価値」と「機能価値」は確実に区別しよう。
というのがナリ心理学®︎の考え方です。
機能価値とは、簡単にいえば「使い勝手がいいこと」です。
人でたとえるなら
足が速い、背が高い、小柄、容姿が整っている、多言語はなせる、体が丈夫、計算が得意、話し続けられる、表現力がある、誰かになりきれる、コミュニケーション力が高い、単純作業が続いても集中が途切れない、特定の領域にめちゃくちゃ詳しい、等です。
その性質を求める場所や人にとって使い勝手がいいと、価値が高いです。
存在価値とは、「使い勝手などに関係なく価値があるもののこと」「使えないのに価値があるもののこと」です。
宝石のダイヤモンドが高価なのはダイヤモンドが世間に少ししかない、希少価値が高い石だからです。一般的には使い勝手の良さは全く評価されていません。
そして面白いのは
「機能価値しかない存在」は存在しないこと。
例えば、「切れ味のいいハサミ」があったとして。ハサミという存在があって初めて、切れ味という機能がつきます。つまり、機能価値は存在価値を越えられないのです。
「あなた」はどうでしょうか?
世間に少ししかいないどころか、唯一の存在ではありませんか?だとしたらもう、あなたには価値しかありません!
「人の価値は何で決まるのか?」
この問いに正解はありませんが
「存在価値」という切り口で捉えると
誰しも存在しているだけでパーフェクトです。
5. ダイヤを思い出して堂々と生きるには
ここまで読んでこられたみなさんは
「欠けた心」の背景にある
「母親との関係」「ダイヤ・非ダイヤ」について
だいぶ詳しくなったことと思います。
「非ダイヤがダイヤを思い出すにはどうするのか?」
「ダイヤを思い出して堂々と生きるには何をしたらいいの?」
気になる方がいるかもしれません。
シンプルにまとめていきたいと思います。
STEP1:溜まった感情を吐き出す・発散させる
まずは溜まった感情の吐き出しを行います。
なぜ、そこから始めるのかと言うと、不安・焦り・緊張などで頭がいっぱいの感情的な状態で人は物事を落ち着いて考える事ができないからです。
感情的になりすぎて物事を落ち着いて考えられない状態をナリ心理学®︎では「ショック状態」といいます。
非ダイヤさんの悩みや問題を根っこから解決するには、火種にある母親との関係に向き合う必要がありますが、「ショック状態」の時は煙である目の前の悩みや問題のこと以外が考えられないのです。
試しに母親との関係に向き合おうとして
できるかどうかを確認してもいいですし
目の前の悩みや問題でいっぱいいっぱいな状態であれば。
まずはその つらい、悲しい、不安、後悔、焦り、逃げたい、変えたい、どうにかしたい、などの感情をノートに書き殴ったり、カラオケボックス等で叫んだりしてしっかり吐き出しましょう。
STEP2:母親(の背景)をド理解する
今の自分が持っている価値観は、幼少期の親のふるまい態度によって誤解させられたものですが
はじめから「親の都合で自分には価値がないと誤解させられた」と捉えられる人はほとんどいません。
ほぼすべての非ダイヤさんは「私が上手くやれなかったから、私は受け入れられなかった」と捉えてしまいます。
なので、
「なぜ(当時の)お母さんは、あの時 あんなことをしたのか」
「なぜ(当時の)お母さんは、あの時 味方してくれなかったのか」
「なぜ(当時の)お母さんは、そこまで子どもを見る余裕がなかったのか」
「どのような背景を辿れば、母のような価値観の人間が出来上がるのか」
母親の生い立ち、家族関係、育った地域や時代など客観的な事実を手がかりに、「母親」というひとりの人間の全体像を捉え直します。
ずっと近くにいるのに
ずっと近くにいたから
それぐらいしないと
母親というものは実はよくわからない存在なのです。
少し残酷に聞こえるかもしれませんが、これは「母親から愛されていたことを確認する作業」ではありません。
私を愛して受け入れて欲しかった母親を「神様のような存在」から「ただの中年女性」に降ろすことで、自分が受けてきた母親の影響力を小さくすることが目的です。
STEP3:はじめから欠けていなかったことを理解する(はじめは知識)
突き詰めると、非ダイヤさんの欠けた心は「誤解」です。
非ダイヤモンドとは
「ダイヤであることを忘れたダイヤ」
「非ダイヤだと勘違いさせられたダイヤ」です。
母親ド理解を踏まえたうえで「私という存在は、初めからありのまま存在してよかったのだ」ということを理解しましょう。
はじめはそれが知識だけで
感情的に腹落ちできていなくてもOKです。
ただし、ひとつ注意があり、STEP3はSTEP2(母親ド理解)をカットすると失敗します。
私は素晴らしい存在、愛されていい存在なんだと思い込もうとしても、思い込もうとしているだけで現実では「あのひとに雑に扱われた、許せない!」みたいな問題が起きている人にたくさんお会いしてきました。本当に、よくあるケースです。
STEP4:過去を認め、自己理解を深める
STEP3まで来ると煙と火種の、煙の量はかなり減っていきます。そして、現実的に向き合う問題は目の前に残ります。
非ダイヤになった過去に向き合っていくと「親ガチャを外した損」「ダイヤだったら自分のために使えたはずの時間の損」今から取り戻すことができない「損した過去を認める」という感情的にすこしハードな過程があります。
ですが、その損を認めることが
自分らしい人生のスタートにつながります。
非ダイヤの時に信じていた「つらく厳しい世界」は少しずつ「本来の自分を出しても大丈夫な世界」の確信が増していきます。
見える景色が変わる安心感があなたの
・自分が送ろうとしている人生に対応する力
・自分の不得意を見込んで備えたり工夫する力
を身につけ磨いていくスピードを上げてくれるはずです。
STEP5:親との付き合い方を見直す
非ダイヤさんが母親をド理解、自己理解を通してダイヤを思い出し、目の前の現実が変わっていくことは「自分の親に対する解釈」を想像以上に大きく変えることになるかもしれません。
そうなった時は「今までの親との付き合い方」を見直し、「新しい親との付き合い方」を作っていくタイミングです。
・親と対等なひとりの人間として付き合いを続ける
・ナイスに縁を切る
それまでの親子関係の数だけ、どれも正解です。じっくり自分の答えを出し、再構築していってください。
6. 最後に
いかがでしたでしょうか。恐らくここまで読んで下さった方は、「自分らしく生きたい」「人生に心地よい時間を増やしたい」「大切なひとと幸せを分かち合って生きたい」「自分や家族の人生の可能性を拡げたい」など、様々な想いを持っていらっしゃり、日ごろからSNSや本などでさまざまな情報を集めている方かと思います。
(かみじの応援でここまで読んで下さった方については、貴重なお時間を割いていただき本当にありがとうございます!!)
ナリ心理学®︎の理論に加えて、私が2020年からアドバイザー活動してきた中で実際にお会いしてきた人に共通する「生きづらさ」についての基礎知識を、できる限りシンプルにまとめたのが、本noteです。時間が経つと忘れてしまう部分も出てくると思いますので、ぜひ何度でも読みにきて、あなたの人生にお役立てください。
ナリ心理学®︎で言われる私の好きな言葉の中に「恐怖は具体的にすると、小さくなる」というものがあります。本noteが、今までよく分からなかった、あなたの生きづらさの不安や恐怖を小さくするヒントになれば幸いです。
かみじ
最後の、最後に。
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