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訂正。

昔、折込チラシの撮影をやっていた頃、値段間違いの訂正で隣の制作会社が大騒ぎになったことがある。もう新聞の配達所のところまで行くか行かないかだったそうで、社員総出で現場に出向き、刷り上がったチラシの間違いを手書きで治したそうだ。値段の間違いだったそうだけど、ゼロ一個多いのはまだしも少なかったらえらい事です。学校系で聞いたのは卒業アルバムの背表紙の学校名が間違ってて、誰も気が付かず、卒業式の時に生徒に渡して発覚。これ全部刷りなおしたとか。名前の間違いは多いそうで、複数回、文字校正上げているのにもかかわらず。まあ、名前などは正式にはこの字で、ってのが割とあって、間違いではないけど、その字じゃない、ってことも多いらしい。そうそう、無い文字は作るとかいってましたね。私の関わるカタログでは品番とか、大きさ、値段などのスペックの間違いが、ありがち。やらかすとシールはったり、訂正の一文をペラの紙に刷って挟んだり、ですが、これはまあ、あとでもらってわかるんですけどね。
フィルムの頃は、写真の裏焼きもあった。文字とかがあれば裏焼きするとすぐわかりますけど、分からないものも多いですから。 表がすごく分かりにくいんです。135や120だとコマの周りに文字があるので裏表はすぐにわかります。4x5もノッチと呼ばれる切り欠きが右上にあって、それでどんな種類のフィルムか、乳剤面がどっちか、がわかるようになってます。半分に切ってノッチが無くても、なんというか、ツルっとしてるのが表で、絵柄のところがわずかに盛り上がっているのが乳剤面、裏側です。これが、デュープフィルムになると、両面ともツルツルで分かりづらいんです。なので、オリジのフィルムそのままならいいのですが、複製を作ると、裏表を見分けるのが難しくなります。まだトレファンに入っている時は半透明の方が裏と分かりますが、一度袋から出して、万一逆に入れたりするともう???になります。模様とか裏返しになったまま進行して、色校などで現物と突き合わした時に発覚したり。でももう、これはデジタルになって意図的に裏返さないと、出来ないので無くなりましたが。
うちでは毛布とかの寝具やタオルとかの紙のカタログを、ありがたいことにまだ撮影してますが、これは、商品の柄によっては上下の判別に苦労することも。裏表は端を折り返した縫い目を見れば一目瞭然なんですけど、上下は柄や文字、タグの位置で見分けたりしてます。ただ、最初の見本用、試作品だとタグの無いものもありますから。なかには絵柄から判断して絶対こっちが上のはずなのに、タグが反対についていることもあり、先方にきちんと確認しないと再撮影の憂き目に。上下ならデータを180度、回転して逆にすればと思うでしょうけど、影の付き方が反対になるのでNGです。切り抜きでも結構違和感が出ますよ。

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