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カメラ機材。
135は、スタジオに勤めだしてカメラでもと、中古で買ったのがたまたまキヤノンだったから、というだけの理由。別にニコンでも良かったけど、どっちにしろ、仕事となるとほぼニコンかキヤノンの二択だった時代。独立時にはnewF-1とA-1にレンズは2本くらいしかなくて、一通り揃うまでは毎月の売り上げのほとんどが消えていった。
4x5は、トヨビュー、アルカスイス、ジナー、カルダンカラー、テヒニカと触って来て、一番使いやすくて、美しいのがジナーだったから。それでも高くて、Pは手が出ず、Cになった。実用的にも、ぐらつきやガタも無く、ピントの送りはロックしなくても止まるので、使いやすい。用品は高かった。袋蛇腹なんか泣きそうなくらい高かった。レンズは大きな仕事のたびにひとつづつ。
ブロニー判はいろいろ使った。ハッセルからマミヤはC330、RB。ペンタ67も一瞬だったが使ってた。とまあ、スタジオ勤務時代にはいろいろ触って、使って、独立したら気に入ったものを結構無理もして買った。良いものは長く使えるし、仕事も楽、と、頑張った。ハッセルはブツには絶対向かないと思ったので、あまり興味もなかったし、6x6と言うフォーマットは正直に言うと嫌いだった。まあモデルとか多かったら買ったかもしれないけど、ブツならシノゴにローレックス(6x7)を使ってたので。で、独立時にはマミヤのRZを先生が手放す、というので、安く分けてもらい、数年後にフジのGX680を買った。あれはお気に入りで一番長く、フィルム時代の最後まで使った。ブツからモデル、ロケまであらゆる場面で一番稼いでくれた。
先生たちに良く言われたのが、安物を買うな、出来れば一番高いのを買え、って事だった。高いから壊れない、なんてことはないけど、壊れにくいようにしてあるし、万一壊れたときの対応とか、やっぱり違う。f4であと一段足りないと泣くより、2.8のおかげで撮影出来たとしたら、金には代えられない。
あとは、クライアントなり、代理店なり、まわりの人はみんなお前の機材を見てるぞ、ってこと。「やっぱりプロは違うわ、こんなごっつい高そうなカメラやもんな。」ってことです。今はそれほどでもないような気がしますが、まあ昔の話。あと、そんなことない、って意見もあるでしょうけど、保険として、純正のレンズやストロボ(クリップオン)を使うようにもしています。
どっちにしろ、機材はお金を生んでくれる道具たちですから、あまりケチってはいけないと思ってやってきました。フィルムならカメラが違っても、同じフィルムで同じレンズなら、同じように写りますが、デジタルは撮像素子が違うと、吐き出すデータも違うのでこの辺りは不都合もあります。同一メーカーとかならまだしも一時、α7と1Dxのデータが混在してた時には、揃えるのにすごく大変でした。
レンジファインダー機は、どこまで写っているのか、どのくらい歪んでいるのか、などが確認できないので、仕事で使うことは無かったです。