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納品。

フィルムの頃は、ビューワーでチェックして選別して、ハサミで切ってトレファンに入れて、そこに品番とか書き込んで、先方へ届けに行って納品でしたが、デジタルになり、最初の頃はCDでした。撮影枚数が多くなると三枚も四枚も焼いて。なにしろ一枚、700メガですから。それからDVDになり、BDに。安いUSBメモリやら古めのSDなんかも使いましたが、これは高確率で戻らなくなります。今ではファイル便やクラウド経由で納品ですから、持って行ったり、封筒に入れて郵送する手間もなく楽になりました。
それでも、「光」を入れるまでは通信速度も遅くて、1ギガ送るのに、時間帯によってはたしか3時間とか平気でかかってたように思います。その日の最終に、送信開始して、翌朝見たらまだ送ってたという笑い話みたいな事も。

ついでにうちでの撮影後の流れを。ロケの場合だと、帰るとすぐ、カメラからHDにデータを、もちろんRAWですが、コピーします。移し終わったら、うちはキヤノンなので、純正DPPで開いてクイックチェックで要らない分を選び、場合によってはゴミ箱行とか要処理とか、セレクトした分とか、レーティングやチェックマークを利用して分けていきます。それが済んだら、必要なものに補正や変換処理を施して保存をかけていき、最後にまとめてJPEGやTIFFへの変換をしてデータを作ります。これファイルがRC3になってちょっと時間がかかるようになりました。PCが少し古いってのもありますが、RC2の時と比べると少し遅い。これも大量にある時は最後に処理を始めて、そのまま帰ったりも。朝、途中で止まってたりしたら涙もんです。
で、このあと、必要ならフォトショップで合成や形状の補正、部分的に明るくしたり暗くしたりや、撮影時にあとで消そう、っていうのを処理します。
カメラのAWB、もう本当に良くなったと思いますが、まだ見た目と違う場合が多く、半分以上は触ってます。同じ条件のところはレシピのコピー、ペーストですぐに済みますからそれほど手間でもないし。そうそう、複数台で撮るときは、時系列でソートした時のためにカメラの時間合わせは必ず。他には特定の色域を触れるので、窓からの外光の青みを抜いたり、部分的な蛍光灯下のG被りを減らしたりという処理、顔色を良くしたりもDPPの色調整で。直接トーンカーブを触ることももちろんあります。もっと細かいことはPhotoshopへ持って行ってやります。
バックアップは、うちでは撮影したRAWの入ったSDと、別スロットのSDとかもそのまま、納品が済んでも、ローテーションの最後に回して、しばらくは消さないで置いてありますし、HDD二個にも保存されてます。フィルムは、撮影の失敗、カメラの中途半端な故障、フィルムそのものの不良、現像所のミス、まあいろいろあって、上がってくるまではドキドキモノでしたが、デジタルは、いつ、なんどき、ぶっ飛ぶかしれない、目に見えないデータ。CF、SD、HDD、どれもまだ、仕事では致命的に飛ばしたことは無いですが、フィルムと違って、やったら最後きれいさっぱり無くなるのって、とても恐ろしいです。だから、早く処理して、早く手元から離したいんです。渡してしまえば、飛ぼうが消えようが、知ったこっちゃないですから。同じ理由で、Wスロットが無いカメラも、大きな容量のカードも怖くて使えないのです。


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