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ライター。

この仕事、編集者や、ライターさんと組んで取材に行くことが多い。先月から久しぶりに雑誌、と云ってもその中の広告ページなのだが取材撮影が続いている。普段はだいたい同年代か、少し下の方々と組んでロケに出たりすることが多いけど、中には孫くらいの人と仕事をすることがある。こちらはやりやすいけど、こんな爺さんと組まされるのは嫌かも。
これまでもいろいろなタイプの人と仕事した。中には勘弁してよ、って言いたくなる人もいたけど、そういう人は、しばらくしたら見かけなくなった。もっとも、私も現場で、アナタはこの仕事に向いてないから、辞めたほうが良い、と本人に直接言ったことが何度かある。カメラマンも玉石混合だったけど、ライターさんも然り、だったようで。
 中には「カメライター」という方々もいて、写真も撮れて記事も書ける人、という両刀使いな人たち。私には文章を書くなんて言う能力は無いので、すごいなあと思っていたけど、地方では止むに止まれず写真を撮るようになったライターさんも多いそうで。ほとんどライターさんがカメラを持つようになった、というケースで、逆は聞いたことが無いけどいらっしゃるのかしら。そういう方と組むこともあったが、私のやってるのは簡単な記録のようなもんで、撮影をしているという気はない、っておっしゃってた方もいた。それでも簡単な機材で、とっても奇麗な写真を撮っておられた。
私も一度だけ、誰も捕まらなかったので、レコーダーと質問を書いた紙を持たされて、撮影の後にインタビューのまねごとをしたことがあるが、気の利いたことが言えるはずもなく、人に話を聞くという事の、その難しさは良く分かった。写真は現場に出向かないと、だけど、今じゃネット経由なんかで話を聞けるし便利になったのかな。
 若い頃、懲りて二度と受けないぞ、と思ったのは、店舗撮影のアポ取りを含んでの仕事だった。ずらっと店名と電話番号が載ったリストを渡されて、電話でいつ撮影に行くか決めて、なんて、とてもじゃないが能力外の事でした。そもそも電話がとても苦手で、かかってくるのに出るのは良いとして、こちらから掛けて用件を伝えるなんてのは、ホントに大変だった。緊張するし、言い間違えるし、言葉に詰まるしで散々。10店舗くらいだったが、居ない、都合が合わない、話が通ってない、そもそも電話がつながらない、などと言ったことが多くて、とても時間がかかった。最初にそういう内容だと聞いていれば、断ったものを。その後は用心深くなって、いちいち確認していた。
 最近の事だが、とてもすごい人が居た。医療系のウェブ用撮影だったけど、取材も同時にという事でライター氏と待ち合わせたら、驚いたことに七分丈のパンツに派手なTシャツ、足元は裸足にクロックスで現れた。こちらはまあ仕事なので少しは気を使って、襟付きのシャツに、デニムと革靴(ってもチロリアン)といういで立ちだったが、20代そこそこの彼のその姿を見て先生もちょっと驚いて引いてたように思う。長い事この仕事をしているけど、あんなライターさんを見たのは初めて、、、、でもないか、この前、サップヨガの撮影の時は、ほぼみんなビーチリゾートのカッコだったな。ま、別にきちんと仕事が出来たらどんな格好でもいいとは思うけど、相手の立場や環境に合わせるってこと、少しは必要かもしれません。


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