テーブルトップ。
スタジオには、サブロク板、182㎝x91㎝サイズのパネルというか木枠の両面にべニア板を貼ったものが何枚もあります。白く塗ってレフ板代わりにも使いますし、壁紙を貼って壁にしたり、Wにして蝶番でつなぎ下にキャスターを付けて移動できるようにしたものも。半分のサイズのもありますし、一回り大きなものも。もちろん、自作です。
この下に脚を入れテーブル状にしたり、片側だけ持ち上げて床に置き、ヤオヤにしたりして、その上に同じサブロクサイズの白や赤、黒のデコラ板、塩ビの色板、透明のアクリや、様々な壁紙をひくとその作業台が壁紙によって重厚な木目のテーブルになったり、キッチンや事務机、お風呂、など様々な場所になるわけです。
*昔、勤めていたスタジオのある南森町あたりには、現像所や写真機材関連の様々な会社のほかにもレフ板(カポック)に使う発泡スチロールを製造販売している会社や、壁紙の販売店、氷にドライアイスのお店、もちろん花屋さんに料理が必要な時に頼む小さなレストランまで、歩いて行ける範囲に全部馴染みのところがありました。
壁紙とあと欠かせないのが、トレーシングペーパー。ユポという樹脂製の水に強く破れにくいのもあります。そうそう、アンブレラに取り付けるディフューザー、既製品もありますが、傘トレはトレペを切って作ってました。また、クシャクシャにしてヘッド(灯体)に膨らますように取り付けたり、四角い木枠を作って、そこに張り付けてディフューザーにしたり、トレペが無いとほぼ仕事にならないくらいです。よく使うのは幅1mくらいのもの、さらにデカいモノ用に2m幅のも。
ストロボなどの照明って直にそのまま当てることもないわけではありませんが、ほぼ何かしらやります。トレペ越しと言ってもその距離によって、またリフレクターの大きさでも光の質が変化しますし、同じ位置でも首をどっちに振るかで光の周り方が変わります。こうして自分が思い描く、必要とする光をコントロールして作り出します。よく入射角と反射角を考えてライトを組み立てろと言われましたっけ。
ライティングって難しいように思いますが、例えば朝、食事をしているリビングに朝日が差し込んで、カップや皿が奇麗だなあ、と思えば、それと同じ光線を再現するにはどうすればいいか考えます。レースのカーテン越しならトレペで、とか、反対側の壁に当たって返る光は、レフ板で、とか。そのためには、照明の光の当たり方、当て方をいろいろ試して、自分の引き出しにしまっておく必要があります。で、要求されているシチュエーションに合わせて、ライトを組み立てるわけです。
ただ、それもこれも、まず、奇麗だな、美しいな、と気づく目がないといけませんが。
*写真のコレが何だか知っている人は、トライアルライダーです。たぶん。