なぜ同じ弱者でも、精神障害者は主要議題にならず、女性や性的少数者に劣位するか
こんばんは。一読くださり光栄です
今回はタイトルのことについて考えていきたいと思います
女性の場合、大前提として規模が違う
女性は様々な場面で倫理的優位に立つ。例えば電車で迷惑な男性を糾弾する場合、男性が言うのと女性が言うのでは、社会正義-リベラリスト-からのフィードバックは女性が訴える場合の方が大きい
そのレベルは、社会正義の一ジャンルに『女性主義』フェミニズムがあることからも規模の大きさが窺える
それは人口を二分するほどの数を有する女性ならではで、一見すると少数者を意味する『マイノリティ』に含まれるのか?と疑問が起きるくらいだ
対して精神障害者は2020年現在で586万人と、増え続ける上に規模もなかなかだが、女性のそれには及ばない
性的少数者の場合、進歩性が高い
それでもリベラルはマイノリティに優しく、ゲイやトランスジェンダーといった人口比で10%(約1000万人)と、女性と比べれば精神障害者のそれに近くなる人々を保護してくれる
その違いはどこにあるのか、一言でいってしまえば"進歩性"だろう。西洋では歴史的に同性愛者は禁忌とされており、日本でも王道の恋愛ではなかった。そこに異を唱える新しい恋愛方式が"LGBTQ"だった
では同じ弱者でも、知的障害者や身体障害者ではない精神障害者は、進歩性が低いのだろうか、追って述べたい
急拡大する精神科の進歩性
精神科は進歩性が低いかというと、特定の分野では必ずしもそうでない。その分野というのが、ADHD、ASD、LD(学習障害)と言った発達障害および、うつ病だ
彼らが知的障害のカテゴリでなく、精神科分野であるから、精神科患者は世間で扱う主要な議題となり得る
実際、発達障害の患者数は年を追うごとに大幅に増加してきた
特に対象が子供の場合、リベラルな(女性は特に)人は関心を寄せてくれる。学校での対応強化や早期受診、第三の居場所たるフリースクールなどがその功績だ
次にうつ病は、ブラック企業の話題で俎上に載る。近年のZ世代の活躍により、労働を嫌がる本心を隠さずに公表し、うつになった人に寄り添うような発言が見受けられる
ただし、リベラリストはうつ病に強い関心を抱いてくれないことに留意したい。ここが、精神障害者がこれまでのマイノリティに比べ劣位に置かれる理由の根幹となる
精神障害者は"美しくない"="進歩性が低い"
精神科には三大疾患と呼ばれる主要な病があるが、それはうつ病、双極性障害(躁うつ病)、そして統合失調症だ
先ほど述べたうつ病もそうだが、これらの病にかかる人は精神"障害者"であり、マイノリティといえる
しかしリベラルは、そういった人々に関心を寄せてくれない。知的障害(児)はリベラルが手厚く見守ってくれて、身体障害者は社会が同情の目を当ててくれる。しかし、精神障害者はそうはいかないのだ
その理由は、精神障害者がいわゆる"心の弱いもの"または"頭のおかしいもの"という前提に立って話されるからに他ならない。これでは、他の弱者の持つ愛おしさや美しさ、進歩性に太刀打ちできない
端的に言ってしまえば、"頭にアルミホイルを巻いて奇言を述べる人"を美的に装飾し、美しい物語として進歩的世界観に導くことが、誰にもできなかったのだ
本当の弱者とは、美しく装飾できない社会の敗者のことであり、弱者の味方たるリベラルにすら顧みられない。しかし、医療と福祉およびそれに従事してくれる人だけは違う。
精神障害者にも光明は完全には失われていないはずだ