ランチでGO(雑談)
竜太郎「いや〜、おまたせ。」
わびすけ「おまたせ じゃないよ。遅いよ。遅刻だぞ。」
竜太郎「ごめんごめん。」
わびすけ「お前が誘ってきたんだろ。ご飯食べに行こうって。」
竜太郎「本当に申し訳ない。」
わびすけ「何してたんだよ。電話にも出ないし。寝坊?」
竜太郎「いやいや、寝坊じゃないんだけど、思ってた時間に起きられなくて。」
わびすけ「寝坊じゃないか。それ以外の何ものでもないじゃないか。」
竜太郎「いやいや、そうは言っても急げば間に合う時間には起きたんだよ。慌てて着替えて歯磨きしてシャワー浴びて。」
わびすけ「シャワーいらなくない?」
竜太郎「SNSチェックして、ギターを弾いたりなんかして。」
わびすけ「絶対いらないよね。急ぐ気ゼロじゃん。SNSって何だよ。」
竜太郎「mixiだよ。」
わびすけ「古いな。あれまだ現役なのかよ。」
竜太郎「でも間に合うように家を出たんだよ。待たせちゃ悪いし。」
わびすけ「本当に待たせちゃ悪いと思ってたらギター弾かないと思うけどな。」
竜太郎「でもここに来る途中で目眩がして。ご飯食べてないから具合悪くなって。俺ってちゃんと朝ご飯食べないといけない人じゃないですか。」
わびすけ「知らないけど。」
竜太郎「これはダメだ、と思って。少しだけでも何か食べといた方がいい、と。辿り着けなかったら洒落にならないから。それにわびすけは少しの遅刻で怒るような奴じゃない。」
わびすけ「自分の都合の良いように俺を過大評価しないでくれる?今俺はお前のメガネのレンズを片方だけでも割ってやろうかと思うほど苛ついてるからな。」
竜太郎「それで仕方なくラーメン屋の行列に並んで…」
わびすけ「がっつり美味しく食べようとしてるじゃないか!行列に並んでまで。」
竜太郎「わびすけはそんなことでは怒らない。」
わびすけ「メガネ叩き割るぞ!」
竜太郎「あの行列がもう少し短ければなあ。」
わびすけ「ちょっと食べるだけならコンビニとかで良かったじゃん。おにぎりとか菓子パンとか。なんで人気のラーメン屋に並んじゃうんだよ。」
竜太郎「おかげで無事到着できました。お腹いっぱいです。」
わびすけ「今から飯食べに行くんじゃなかったのかよ。お腹いっぱいになってどうするんだ。」
竜太郎「大丈夫だよ。ちゃんと案内する。そしてお前の食べる姿を見守るから。じーーっと。」
わびすけ「やだよ。なんでお前に凝視されながら食事しなきゃいけないんだよ。落ち着かないよ。お前も何か食べろよ。」
竜太郎「でも俺もう焼き魚定食食べたし。」
わびすけ「ラーメン屋で何食べてんだよ。」
竜太郎「いやいや、セットメニューだよ。ラーメンと焼き魚。」
わびすけ「そういうの定食っていうの?定食っていうからご飯、汁物、焼き魚みたいな物を想像したよ。ラーメンに焼き魚っていうのもどうなの。合うのか?」
竜太郎「それに小鉢と季節のフレッシュフルーツパンケーキが付いて2980円。」
わびすけ「パンケーキ!?組み合わせがトリッキー過ぎないか?どの層がターゲットなんだ、そのメニュー。まあまあお高いし。」
竜太郎「しょっぱい物食べたら甘いスイーツが恋しくなるだろ。インスタ映えするし。」
わびすけ「お前がやってるのインスタじゃなくてmixiだろ。」
竜太郎「ラーメン、魚、野菜、スイーツまとめて食べられるお得なセットだと思うけどな。」
わびすけ「一回の食事で摂らなくてもいいだろうに。口の中がパニックになりそう。そもそもその店、厨房にラーメン職人と料理人とパティシエが混在してるの?」
竜太郎「それにしても焼き魚定食食べたから両手から焼き魚のにおいがするな」
わびすけ「両手から?どんな食べ方してんの?箸使わないの?」
竜太郎「失礼な。箸は使うに決まってるだろ。」
わびすけ「じゃあ何で両手が焼き魚のにおいになるんだよ。」
竜太郎「右手で魚を持つときは左で箸を持つし、左手で魚を持つときは右手に箸を持ち替える。」
わびすけ「どういう食べ方だよ。汚いな。それマナー講師が見たら激怒するやつだぞ。絶対やめとけよ。食べ方を改めろ。」
竜太郎「ちょっと右手洗ってくるわ。」
わびすけ「両手を洗え。」
竜太郎「ちなみにその店、焼き魚は日替わりなんだ。」
わびすけ「今日は何だったんだよ。」
竜太郎「サバの味噌煮。」
わびすけ「煮魚じゃないか!焼き魚ですらないじゃないか。その店は馬鹿なのか!?」
竜太郎「今度その店にも連れてってやるよ。偏差値溶けるほど旨かったから。」
わびすけ「絶対行かないよ。」
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?