営業がちょっと苦手な人へ
私は人に言われたことをいちいち気にするタイプなので、営業が苦手な人の気持ちが、とてもよく分かります。
知らない人に話しかけるのは怖いし、断れたら立ち直れないほど傷ついてしまうのでずっと避けていたし、できれば一生やりたくないと思っていました。
今だって、得意かと問われると正直微妙です。
でも当時の私(13年前)は、いろいろあって、会社勤めはうまくいかないし、できれば漫画やイラストでお金を稼げるようになりたいと、悩んでいました。
お金をいただくということは、誰かが私にお金を支払ってくれるということですよね。
だからどう考えても、その「まだ見ぬ誰か」と接点を持つ必要がある。
そのためには「営業の壁」を乗り越えなければならない。なんとなくそう感じていました。
当時、私の持っていた営業のイメージは、一般家庭や会社に電話をかけたり、ピンポンと訪問して「うちの商品を買ってください」と、頭を下げて回るという、なんとなく苦しそうなイメージでした。
とてもじゃないけどいきなりそんな風にはできないので、まずは「自分にできそうな範囲の営業」をやってみることにしました。
直接顔を見なくてもできる、はがきやメール、FAXでDMのようなものを送ってみようと思いました。
それからチラシを作って、近所の会社にポスティングをしました。
ポスティングって、郵便受けにあからさまに「投函お断り」と警告が書いてあるところが結構あって、ちょっと悪いことをしているような気持ちになります。
しかも投函しているときに、家主や住人にばったり会ってしまうこともある。そういうときは、ちょっと気まずい雰囲気になります。
でも、自分は悪いことをしているわけではないのだから、逃げたり、黙ってポストするのではなく、堂々と挨拶をして、「○○な仕事をしております。よかったら読んでください」と、チラシを直接手渡しをしてみました。
意外なことに、怒ったり嫌な顔をしたりする人はおらず、「ご苦労様です」言ってくれる人がほとんどでした。
そうしているうちに、ポスティングより、むしろチラシを直接手渡しした方が、きちんと内容を読んでもらえるということに気づき、最後のころは飛び込み営業もできるようになりました。
やりながら気が付いたのですが、私は長年、営業に「売り込み」のイメージを持っていたけれど、じつは営業の本質は単に「人に会って自己紹介をすること」だとわかったです。
短く自己紹介するくらいなら、誰でもできそうですよね。
なんなら訪問などしなくても、交流会や勉強会、地域のサークルなど、人が集まっているところに顔を出し、自己紹介をすれば、もうそれは立派な営業なのです。
あまり構えずに、できる範囲でちょっとやってみると、いろいろな気づきがあると思いますよ。
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