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回復期以降の装具療法

回復期以降の装具療法
田代 耕一
理学療法ジャーナルVol.56 No.7 2022.7 p831-835

【文献の要点】

・短下肢装具(ankle foot orthosis:AFO)

・治療用装具と更生用装具

・トランクソリューション

・退院後の装具難民とフォローアップ

【文献の基本構造】

 今から約70年前に短下肢装具の使用が始まった。そこから時代の流れとともに変化しながら、今では数多くの種類、機能を持った短下肢装具が存在している。本稿では、回復期での短下肢装具の適応について、治療用装具と更生用装具の2つの視点から解説している。

また、短下肢装具は足関節の制御が基本的な機能であるが、歩行における体幹の制御ツールとしてトランクソリューションという装具を取り上げている。最後に退院後、生活期における装具難民やフォローアップの対策について、著者が所属する医療機関での取り組みを紹介している。

【治療用装具と更生用装具】

〇治療用装具

 身体機能の変化、運動療法への活用に対応できるかが重要。全国で最も多く処方されているものがシューホーン短下肢装具。足関節の補助力を調整できるものが適していると言われている。どの装具にもメリット、デメリットが存在する(表にて解説)。

〇更生用装具

 ADLの改善につなげることが重要であるが、装具の外見や装着のしにくさといった問題から装具をつけないこともある。本稿では浮腫に対する調整や、外見の問題に対しての工夫を図(写真)と合わせて解説している。

【まとめ】

 通所リハビリテーションや介護老人保健施設など介護保険分野では、回復期以降の生活期に関わることが主となる。通所リハビリテーションに関わる中で、短下肢装具を使用している脳卒中後の利用者は多い。長年使用していることで、部品の劣化や不具合などが生じることもあるが、利用者本人は気づかないことも少なくないと感じる。

フォローアップするためにも、その装具の種類や機能、その利用者との適合、調整などについて理解しておく必要がある。通所リハビリテーションの利用者は週1回利用という方もいる。利用者の身体機能の確認に加え、装具の状態も確認を行い、不具合などに対して早期に対応できるようにしたいと考える。

自分自身も短下肢装具を含め、装具について養成校での授業以降、疎遠となっていたと感じる。時代の流れとともに装具の種類も増えているため、改めて知識のアップデートをしていきたい。

記事:ながちゃん

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