2023年肺がん検診ガイドライン:リスクとして現行非喫煙を考慮しない低線量CTスクリーニング基準


Wolf, Andrew M. D., Kevin C. Oeffinger, Tina Ya‐Chen Shih, Louise C. Walter, Timothy R. Church, Elizabeth T. H. Fontham, Elena B. Elkin, ほか. 「Screening for lung cancer: 2023 guideline update from the American Can cer Society」. CA: A Cancer Journal for Clinicians, 2023年11月. https://doi.org/10.3322/caac.21811 .

これらの推奨は、喫煙によるタバコへの累積曝露に基づいて肺癌のリスクが高い無症状の人に対する米国癌学会からの最新の指針である。
Recommendation
米国がん学会は、現在喫煙しているか以前喫煙しており、20箱年以上の喫煙歴がある50~80歳の無症候者に対し、低線量コンピュータ断層撮影による肺がんの年1回のスクリーニングを推奨する(強い推奨b;中等度の質の証拠)。
以前喫煙していた人については、禁煙からの年数は肺がん検診の開始または中止の適格基準には含まれない。.

  • 以前喫煙していた人の場合、禁煙からの年数は肺がん検診の開始または中止の資格基準には含まれない。

  • 生命予後を著しく制限する併存疾患を有する者は、スクリーニングを受けるべきではない。

  • 肺がん検診を受ける前に:

    • 現在喫煙している場合は、エビデンスに基づく禁煙カウンセリングを受け、介入策を提供する。; and

    • 肺がん検診の有益性、限界、有害性について、医療専門家と意思決定の共有について話し合う(意思決定の共有のための中核的要素については表5を参照のこと)。

推奨

ACSは、現在喫煙している、または以前喫煙していた50~80歳で、20箱年以上の喫煙歴があり肺がんリスクが高い人に、LDCTによるLCSを毎年受けることを推奨する(表1)。また、以前喫煙していた人のLCS開始または終了の基準としてYSQを廃止することを推奨する。余命を実質的に制限する併存疾患や、スクリーニングで陽性所見が得られても評価や治療を受けることができない、または受ける意思がないことは、スクリーニングの紹介を妨げる要因である。喫煙者には禁煙を勧め、エビデンスに基づいた禁煙カウンセリングと禁煙を支援する薬物療法を提供すべきである。対象者は、LCSの目的、LCSを支持する主要な組織間のコンセンサス、スクリーニングの過程と定期的なスクリーニングを遵守することの重要性、LCSに関連する利益、限界、および潜在的な害についての話し合いを含む、資格を有する医療専門家とのshared decision-making (SDM)を受けるべきである。


喫煙既往が検診リスクとして大元であることは変わりない。日本における低線量肺がん検診は非喫煙腺癌が多いということで、低線量CT肺がん検診が喫煙有無関連なく行われていることで、検診意志のあることだけでなされていることである。
最大の問題点は、他のがん検診を含め、shared decision-making (SDM)がほぼ全くなされてないことだと思う
行政主導型のが一番酷くて、公費助成で釣ってるだけの健診
有害性のharm情報提示なしの健診がいつか公衆衛生的問題として大きな問題として明確化するだろうし、そのリスクの責任を現行行政マンたちは負われないと考えてやってるんだろうなあ

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