膝のカルシウム沈着と変形性関節症（OA）の発症との関係
Liew, Jean W., Mohamed Jarraya, Ali Guermazi, John Lynch, Na Wang, Gabriela Rabasa, S. Reza Jafarzadeh, et al. “Relation of Intra‐articular Mineralization to Knee Pain in Knee Osteoa Rthritis: A Longitudinal Analysis in the MOST Study.” Arthritis & Rheumatology, July 6, 2023. https://doi.org/10.1002/art.42649 .
【序文】 関節内カルシウム結晶沈着は変形性膝関節症（OA）によくみられるが、その意義は不明である。低悪性度の結晶に関連した炎症が膝関節痛の一因となっている可能性がある。我々は、CTで検出されたIA鉱化度と膝関節痛の発症との縦断的関係を検討した。
【方法】 NIHが資金提供した縦断的多施設変形性関節症（MOST）研究のデータを用いた。参加者は、ベースライン時に膝のX線写真と両膝CTを撮影し、2年間8ヵ月ごとに疼痛評価を受けた。CT画像はBoston University Calcium Knee Score（BUCKS）を用いてスコア化された。一般化線形混合効果モデルを用いて、CTで検出されたIA無機化と頻回の膝痛（FKP）、間欠的または恒常的な膝痛の悪化、および痛みの重症度悪化のリスクとの関連を縦断的に検討した。
【結果】 2093人（平均年齢61歳、女性57％、平均BMI 28.8kg/m2）を対象とした。全体として、膝の10.2％にIA鉱化が認められた。軟骨にIA無機化がある場合、FKPのオッズが2.0倍（95％信頼区間1.38-2.78）、間欠痛または常時痛の頻度が1.86倍（95％信頼区間1.20-2.78）高く、半月板または関節包にIA無機化がある場合も同様の結果であった。膝のどの部位でもIA無機化の負荷が高いほど、すべての疼痛転帰のオッズが高くなった（ORは2.14～2.21）。
【結論】 CTで検出されたIA無機化は、2年間の膝関節痛の頻度、持続性、悪化のリスクと関連していた。IA鉱化を標的とすることは、膝関節OAの疼痛改善に対する治療的可能性がある。
【www.DeepL.com/Translator（無料版）で翻訳しました。】
解説記事 要約 written with ChatGPT4
Calcium Crystal Deposition in Knee OA: What Is Its Impact? (medscape.com)
ボストン大学のJean Liew博士とTuhina Neogi博士が率いる新しい研究は、膝のカルシウム沈着と変形性関節症（OA）の発症との関係を調べるために、高度な画像診断技術を用いた。この研究では2,093人の被験者を評価し、膝の石灰化の有無とさまざまな痛みの特徴との間に強い相関関係があることを示し、これらの鉱物の沈着はOAの結果ではなく、むしろOAの進行に重要な役割を果たしている可能性を示唆した。
軟骨に石灰化が認められる患者では、2年間の追跡調査期間中、膝関節痛が頻繁に起こる確率が2倍、断続的あるいは恒常的に膝関節痛が起こる確率がほぼ2倍であった。膝の中の無機化の負荷が高いほど、すべての痛みの転帰のオッズが高くなった。
抗炎症薬コルヒチンの無作為臨床試験の事後解析を行った別の最近の研究(https://www.acpjournals.org/doi/10.7326/M23-0289
)では、同薬の日常的な使用は膝関節および股関節の全置換術の発生率の低下と関連していることがわかった。しかし、このことは前向きプラセボ対照試験で確認する必要がある。
Neogi博士とLiew博士は現在、膝のミネラル化、炎症、軟骨損傷の関連をさらに調査する予定である。膝痛とカルシウム沈着を有する患者にとって、特に禁忌がなければ、コルヒチンは検討に値するかもしれない。
しかし、これらの関連をよりよく理解し、治療戦略を確立するためには、さらなる研究が必要である、というのが研究者全員の一致した意見であった。
Translated with DeepL
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？