抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎(AAV) :MPAとGPA 生検の重要性
この研究はMPAとGPAの患者間で見られる臨床的な違い、再発リスク、生存率に関する洞察を提供し、異なるANCA血清型が疾患の臨床的表現にどのように影響するかを明らかにしました。また、診断が困難な場合に異なる体の部位から生検を取ることの重要性を強調しました。
Microscopic polyangiitis (MPA);顕微鏡的多発血管炎(Microscopic polyangiitis, MPA)は、特に腎臓、肺、神経、皮膚、関節などの臓器に影響を及ぼすことが多いです
Granulomatosis with polyangiitis (GPA):多発血管炎性肉芽腫症です。以前はウェゲナー肉芽腫症とも呼ばれていました。
MPA患者は主にミエロペルオキシダーゼ(MPO)-ANCA(96.1%)とプロテアーゼ3(PR3)-ANCA(2.6%)に陽性で、体重減少、筋肉痛、腎障害、間質性肺疾患(ILD)、皮膚の紫斑、末梢神経の障害などの症状がより頻繁に見られました。
GPA患者は、PR3-ANCA(44%)、MPO-ANCA(33.3%)、陰性/非典型的ANCA(22.7%)で、耳鼻咽喉科や眼/眼窩の症状、より多くの再発、そしてMPA患者よりも高い生存率が特徴でした。再発の唯一の独立したリスク要因はGPAでした。診断時の高齢と末梢神経の関与は生存率が悪い予測因子でした。
Fernandes‐Serodio, João, Sergio Prieto‐González, Georgina Espígol‐Frigolé, Roberto Ríos‐Garcés, Verónica Gómez‐Caverzaschi, Olga Araújo, Gerard Espinosa, ほか. 「Significance of clinical‐immunological patterns and diagnostic yield of biopsies in microscopic polyangiitis and granulomatosis with polyangiitis」. Journal of Internal Medicine, 2024年3月11日. https://doi.org/10.1111/joim.13777 .