読解力の正体とは
国語の成績が取れない。
そんな時によく言われるのが「読解力がない」と言う言葉です。
算数の「計算力が無い」「図形の認識が弱い」
社会科の「地理の知識が弱い」
英語の「単語力が弱い」
など、他の教科だとある程度具体的に弱いとされることが明確に示されます。それなのに国語については「読解力がない」となんとも抽象的な言葉でまとめられてしまいます。
それでは、読解力とはどんな力なのでしょう。
簡単に言えば
「書いてある文章を理解する力」
ということになります。
日本人で日本語が読めれば書いてある内容はだいたい理解できるはずです。
それなのに読解力がないと言われます。
書いてあることを理解するためにはどんなことが必要なのでしょう。
日本語だと思うと理解しにくいので、中1で習いたての英語が全く分からなかった時のことを思い浮かべてみましょう。
まず、単語の意味が分からなければ書いてある内容は理解できません。
小学生を教えていると、恐ろしいほど簡単な単語を知らなかったりします。
「たくあん」という単語の意味が解らず、主人公心情が全く読み取れなかった子がいました。
そんなひとつひとつの単語の意味を理解できている事。
それが、「書いてある文章を理解する力」だと言えるでしょう。
ただ、単語の意味を理解しているだけでは文章正確に理解することはできません。
英語でも文法の理解ができなければ分の本当の意味は理解できません。日本語も当然文法知識が必要です。正しい文法知識が正しい文章の理解につながります。
では、文法知識と語彙があればどんな文章でも理解できるのでしょうか。
これも違います。
文章の中で描かれている世界観を理解できる必要があります。
女の子でスポーツも特にやったことが無くおっとりとしたお嬢様育ちの子がいました。ある時、棋士になるための奨励会での物語文が出てきました。その子は、他人と競った習い事の経験も将棋の経験も全く無かったため、壊滅的な回答となったことがありました。
奨励会に入るほど将棋に打ち込むような子は滅多にいません。ですが、何らかのスポーツの経験があり、他人とレギュラー争いをしたことがある子ならば、自分の知っている世界にその物語を落とし込んで理解できるでしょう。
ありとあらゆる経験をすることは不可能です。ですが、出来る限り幅広い経験を積んでおくと、その経験から物語の内容を推測することが出来る様になります。この推測できる能力が読解力なのでしょうか。
語彙があり、正しい文法知識があり、自分にある程度経験があり物語の内容をその経験に照らし合わせられる能力。
それらが相まって、やっと「読解力」と言える力になるのでしょう。
塾や家庭教師がつけてあげられる読解力は「語彙力をつける」「正しい文法知識を身につける」ところまでになります。
あとは、「経験に照らし合わせる練習をさせる」ところまでは私はやらせます。「いろいろな経験を積ませる」の部分はご家庭の力によります。
読解力と国語の問題の回答力とはこれは別になります。
上記のような読解力があっても回答の練習をしなければ得点につながりません。
解答の練習だけを積んでも、経験が少ない子は国語で得点が取れるようになかなかなりません。
読解力。
要するに国語に関する総合力のこと。
一朝一夕で身に付く力ではありません。
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