シャニPの好きなセリフまとめ(シャニマス)
概要
今年、5周年を迎えたアイドル育成ゲーム、アイドルマスターシャイニーカラーズ。通称シャニマス 。「アイドルマスター」の1ブランドとして、あるいは「シャニマス 」という略称だけでも見聞きした方は多いのではないでしょうか。
さて。そんなシャニマスのシナリオの登場人物に、このゲームで最も頻繁に登場するキャラクターがいます。所謂プレイヤーキャラクターであり、プレイヤーのアバター的存在でもある「プロデューサー」です。
シャニマスのゲーム内における「プロデュース」では、基本的にこのプロデューサーにプレイヤーがなることで、アイドルと共に歩んでいきます
一方シナリオの面から見てみると、こうした声が上がることがあります。
「"シナリオの中のキャラクター"としてのプロデューサーの存在感が強い」
上記の声は一例であるものの、こうした声が上がるほどに、シャニマスのシナリオでは単なるプレイヤーの代行者・代弁者に留まらない「キャラクターとしてのプロデューサー」の描写は多いのです。自分もそんな「キャラクターとしてのプロデューサー」に心奪われたものの1人であります。
現在はシャニマスのシナリオが伝わるにつれ、この「キャラクターとしてのプロデューサー」を知る人、理解を示す人も少しずつですが増えているように感じています。
このnoteはそんな状況に合わせ、アイドル育成ゲーム「アイドルマスターシャイニーカラーズ」のプレイヤーキャラクターである「プロデューサー」(以下、シャニP)について、彼がシナリオ上で発言した数々のセリフの内、印象に残った、思わず笑った、そんな好きなセリフを場面ごとに分け、「アイドル個人にかけたセリフをアイドルごとに一つずつ、ユニットごとにアイドル個人にかけたセリフ以外のものを一つ」、番外編を含めて計34個のセリフを集めて皆様に共有せんとする、個人的なまとめになります。
一つを選ぶと言いますが、基準は様々です。始めて見た時から心にずっと残るあのセリフから、見返していて印象に残ったセリフ、思わずクスッとくるセリフから、思わず立ち上がるほど感動したセリフまで、そのテーマの一位を選ぶというより、目に留まったものをピックアップしたものとお考えください。他にも好きなセリフはいっぱいありますので、皆様の好きなセリフも是非共有して頂きたいと考えています。
以下は、これ以降のnoteを見る上での注意事項です。
・アイドル育成ゲームのプレイヤーキャラクターを「一人のキャラクターとして存在している=プロデューサーはプレイヤーそのものではない」ものとして記します。また、個人的意向により、考察等は捉え方としては好意的なものが多くなります。そのため、彼のことを一人のキャラクターとして認識していない、したくない。またはシナリオ中の彼の台詞や行動の描写について著しく不快感を感じている場合は、気分を害される恐れがあります。
・本noteでの記載については、筆者が閲覧・視聴できた範囲での情報をもとに記載しています。そうしたコンテンツについてネタバレを踏みたくない、という場合はご注意ください。また筆者が未だ知り得ないシナリオ・テキストや、見返すことが出来ない資料が存在するために、一部記載に公式の描写と矛盾が生じる場合がございます。
・考察に関しては、個人の意見・偏見を多分に含むため、読者の皆様各自の意見、あるいは過去・現在・未来の公式の見解と異なる場合がございます。
・キャラクターの一人としてプロデューサーを考察するにあたり、形式上矛盾が生じてしまう以下のコミュ・描写については、意図的に除外して記述する可能性があります。
○時系列が曖昧な描写。シャニマスは経年による年齢の加算などが行われないコンテンツであり、5周年を迎えた今でも作中内で年単位の時間は進んでいません。しかしどうしても1年以内の出来事に収めて考えるのが難しいコミュが存在しています。しかし、難しいからと「去年の夏のコミュを踏まえた今年の夏のコミュは時系列的にあり得ないので、同じ年に起きたことにします」というのも、「いずれかのコミュを起きていないことにする」というのも矛盾が大きくなるでしょう。
本noteではこうしたコミュについても触れる可能性がありますが、矛盾があるコミュに関しては「設定は変わるものの、似たようなやり取りが存在した」「描写できないだけで年月は経過している」として考えます。
○正解・不正解の概念のあるコミュなど、プレイヤーの手によって大きくキャラクター性が変化する可能性のあるコミュ(その中で開示される個人情報などがある場合、根拠として使用する可能性がありますが、対応自体には大きく触れません)
○劇中劇などに近いスタイルであり、プレイヤー目線の人物がプロデューサーと同一人物であることが明確に示されていない「secret×rose」「detective×murdur」などのコミュ
○タッチボイスに関連するやり取り
注意事項は以上です。それでは、早速始めていきましょう。
シャニPの好きなセリフまとめ
対櫻木真乃 catch the shiny tail
「俺の中には、真乃に真ん中に立っていてもらいたい理由が
はっきりあるよ」
恐らくこの後に続くセリフこそ、最も有名なシャニPのセリフなのですが、敢えて今回はこちらをセレクト。
真乃にどうして自分をセンターにしたのか、そう聞かれたシャニPの返答がこちら。好きな理由はこの後に続くセリフのことは勿論、このセリフに関してはもう一つ理由があります。
このコミュではこのセリフにある「理由」は明確には語られず、その後のコミュでも我々には見せられません。真乃が選ばれたその理由は、シナリオを読み進めていく中で真乃達が、そしてプレイヤー一人一人が見出していくことになるのですが、その始めに、プレイヤーキャラからも隠したこの男の思想がある。そう感じさせてくれるこのセリフが大変印象に残るためピックアップ。
対風野灯織 涼
「いや……なんだかまったりしすぎてな?
創意工夫が今全然できない」
夏の最中、曜日感覚がなくなるほど疲れたシャニPが、打開策を考える選択肢に続くセリフ。アラームをかけるというやり方について、灯織からツッコミを受けた際に発したものです。
仕事中、特にアイドル相手には身の丈以上に背伸びした姿を見せる彼が、ここまであけっぴろげなだらしないともいえる姿を自覚的に見せるのは大変珍しく、可愛らしいものを感じます。対灯織のシャニPは特に距離感が近い描写が多く、そんな灯織とのやり取りをある種象徴するような日常のシーンとして、こちらをピックアップ。
対八宮めぐる GRAD
「お、そうだな!
行ってきてくれ、めぐる
──色んな人たちが、待ってる!」
めぐるのGRADにおいて、シャニPにもブランケットをかけてあげたことをきっかけに、多くの人へ「そこにいてくれてありがとうって、ブランケットをかけてあげたい」そう言っためぐるの姿を「アイドルになったんだな」と声をかけた後に続くセリフ。
他ならぬ自分もめぐるの優しさを受けているからこそ、それを多くの人に届けたいのだと、手の届くだけ多くに手を伸ばにしたいのだというめぐるに対して、そんなめぐるをこそまさに今色んな人たちが待っているのだと答えられる。アイドルの決意表明に対して、その意味の全てに応えようとするかの如く、声に出してこれをちゃんと伝えられる彼が、私は大好きなのでピックアップ。
イルミネーションスターズ:光と夜の音楽、またはクロノスタシス
(モノローグから)
誰かが生きた時間と一緒に、歌が生き続けるように
いつかどこかで歌を聞いたあの日に戻れるように
そういう願いを込めて
「今日も客席の光をたくさん受け取ろう
そうすれば3人の光もお客さんに届くから
きっと……
絶対に!」
イベント、光と夜の音楽、またはクロノスタシスにおいて、ラストシーンとなるイルミネのライブ前に、シャニPがイルミネの3人にかけたセリフ。
モノローグこそあれど、セリフ自体はステージに立つアイドルへ向ける言葉として、決して特別な言葉を並べたものではありません。しかし、このコミュを通して考えてきた「絶対」に込められた万感の想いには言葉以上のものを感じざるを得ません。
彼もまたその言葉に願いを託す1人であるのだと、そんなように想えるこのセリフをピックアップ。
対月岡恋鐘 GRAD
「…恋鐘、ごめんな
恋鐘のなりたいアイドルに、なっていいんだよ」
恋鐘からはこのセリフをピックアップ。ドジを踏んでしまうことさえも魅力のうち。そんなアイドルだった恋鐘が「ドジを誤魔化すことばかり上手くなって、本当の意味で成長は出来てないのではないか?」と悩みを抱えた時にシャニPがかけた言葉。
かつて、頑張ろうとしてドジをしてしまうことすら恋鐘の魅力だ、と伝えてしまったシャニPが伝える謝罪の言葉です。勿論、その言葉がなければここまで来れなかった、と恋鐘本人には言われているのですが。二人の成長と変化が顕著に表れた瞬間といえるでしょう。
明確にプロデュース方針が変わる瞬間が描かれるのは大変珍しいことであり、また、恋鐘の今までは否定せず、最初から変わらない魅力があることについても触れた上で、恋鐘の成長したいという意思を尊重する。彼らしい優しさが沁みる一節をピックアップ。
対田中摩美々 purple M
「それじゃあ質問いくぞ ──『摩美々はずっとアイドルでいたいって思ってるか?』」
摩美々のソロ曲をテーマとしたコミュの最後に、摩美々が持ってきた嘘発見器を使って二人で遊んでいる際のセリフ。嘘発見器を使って散々と摩美々の問いかけを受けた後、今度はシャニPが質問のターンになるも、一問目の問いかけである「摩美々はソロ曲のMV撮影を頑張った」は、沈黙を選んだ摩美々になんなく躱されてしまいます。そしてそれに続く二問目の質問がこちら。
今に至るまで天邪鬼な摩美々に散々に振り回されつつも、油断するとこういう質問をスッと出すシャニPの姿が大変好みなのでピックアップ。
そして摩美々の回答は……ぜひ、コミュで確かめてみてください。
対白瀬咲耶 落ちる音がする
「あ!?こら…… !
早く寝なさい、咲耶!」
夜の送迎で、今にも眠りそうになりながら、「シャニPに運転をさせておきながら1人眠る訳には」と言う咲耶に対し、少しズルいお願いをしたシャニPが、眠ろうとする咲耶にかける言葉の選択肢の一つで見られるセリフになります。
シャニPはキザなセリフを吐く際には無自覚であったりもする中、珍しく即座に自省した所を実は起きていた咲耶に笑われ、咄嗟に出たセリフ。
日常パートでは屈指の余裕のないシャニPであります。咲耶に「とても頼もしくて、時に可愛らしい」と評価されるのも納得といったところ。かっこいい姿も頼りになる姿も咲耶の前で沢山見せてくれるシャニPですが、今回はこんなに可愛らしい2人の姿が見られるのも、2人の今までがあってこそという想いからこちらをピックアップ。大変微笑ましい一幕でした。
対三峰結華 ノー・ライフ
「はは、すまん結華
スーツの成人男性には越えられない壁があるんだ」
──大人がよ…
公園での遊びを提案された際に、大人であることをアピールするシャニPのセリフ。普段はひけらかしたりしない「大人」の一面を感じつつも、その言い方に思わず笑顔にならずにはいられないセリフをピックアップ。
──君、割と越える時は壁越えるよね──
三峰と相対するシャニPは彼女のノリに合わせてか、時に彼女すら驚くくらいのノリを見せてくれます。このセリフもまた、良くも悪くも三峰以外の前では口にしないだろうに、彼女の前ではちょっと軽口のハードルが下がる、そんな特別な信頼感すら感じさせるシャニPなのでした。
対幽谷霧子 GRAD
「はは、霧子もパン、もらっていいんだ。
──もし、なんにもつくれなかったとしても
誰からも何ももらうべきじゃないなんて……
そんな風に思わないでくれ
それじゃあ、他の人がこの世にいなくていいっていうのと同じだからさ」
GRAD優勝後、GRADの中で霧子を悩ましていたとある問題にある光が見えた時、それを霧子に伝えようと、畳み掛けるように投げかけた言葉の最後を飾った言葉です。優しさ故に苦しんだ霧子への温かな赦しの言葉であり、霧子に畳み掛ける様子から「伝えたい」という想いが眩しい言葉です。
恵まれていたって、いなくたって、もう持っていたって、まだ持っていなくたって。そして、何かを為せても、為せなくても。目の前の彼女に最初にパンを上げた男が、今でも真剣に霧子を想うが故に伝えられた、優しい言葉をピックアップ。
アンティーカ:かいぶつのうた
「迷子なのか?本当に……
でも、ごめんな、君の世界への行き方はわからないんだ
……力になれなくて、ごめん
行き方がわかるまでここにいていい、って言うことはできるけど
……本当の意味でここにいてもいいって思うことは、君にしかできない
だから……よければ、それまで
トリックオアトリート!
一緒にクッキーでも食べよう!」
何度も異世界に行ったことがあり、そこで人ならざるものに会ったことがある。迷い込んだ異世界で、人ならざる多くの存在に助けられたシャニPが、こっちの世界にいた「何か」にかけたセリフ。
彼は知識はあっても万能ではなく、ただの人間では何の助けにもなれないかもしれない。しかしその上で「ここにいていい」ということはできること、そしてそれだけでなく「君がここにいていいと思えるまで」寄り添おうとすることができること、その宣言。トリックオアトリートと言いながら、「一緒にお菓子を食べよう」と添えるのが何とも彼らしい。
困っているならば、役に立てなくても、寄り添うことはきっとできる。人であろうと人ならざるものであろうと関係ない。差し伸べた手を取ってくれた多くの人間達と、手を差し伸べてくれた人ならざるもの達を、彼は知っているから。そんな彼の優しさが嬉しいこのセリフをピックアップ。
対小宮果穂 スノードーム・シンドローム
「はは いっぱいあるよ
先生のいない宿題が、たくさん」
少しだけ「大人」に触れたことで、思い悩む果穂と語り合うコミュの中でのシャニPのセリフ。
アイドルの悩みの数だけ悩んでいるといっても過言ではない彼が、それでもやはり悩めるアイドルより少しだけ大人なのだと匂わせる一節。
決して順風満帆ではなく、悪意なきすれ違い、成長がもたらす負荷、いつかくる終わり、そんな答えのない宿題を多く抱える人生の先輩から、これから色んな経験をしていく小学六年生に伝えられる、一つの大人の在り方の話が沁みる、このセリフをピックアップ。
対園田智代子 砂糖づけ・ビターエンド
「智代子がそう思っていたとしても、だ
俺にとっては今の「森の少女」が一番だよ
一番、好きだ」
きっと届くことはないものへ全力を尽くして、確かな成果と結果を残して一つの仕事を終えた智代子へ、その仕事ぶりのアンコールを特等席で鑑賞をし終えた後のシャニPのセリフ。
彼女の志を知り、強さを知り、求めるものを知った上で、彼女を誰より見守ってきたプロデューサーとして、一切の迷いなく伝えられる一言。慰めや社交辞令なんて匂わせもせず、本気でこの言葉を伝えられる人間だからこそ、彼は園田智代子と歩んできたのだと感じられる、力強い一節が輝いて見えるので、ピックアップ。
対西城樹里 曲がり角のランウェイ
「うーん……そうだな、それは多分──
りんご飴が甘くて酸っぱいって、知ってるからかな」
縁日にて、ふとしたりんご飴の話から始まった、樹里とシャニPの「優しさの理由」の話で出てきたセリフ。
りんご飴を食べる樹里を見ながら、りんご飴が酸っぱかったり、そうやって辛い、苦い思い出も含めて色んな気持ちがあるからこそ樹里は優しくなれる。そう評したシャニPに、言葉を返すように「シャニPが優しいのは、辛かったり苦い思い出があるからなのか?」と問いかけた樹里への答えがこのセリフ。
辛かったり苦い思い出が本当に彼自身に降りかかっていたのか、それはわかりません。ただ彼は、りんご飴には酸っぱい味があるし、甘い味もちゃんとある。そんなことを"知っていて"、その上でそんな甘酸っぱい人生を生きてるという、シャニPの過去に少しだけ想いを馳せられる一節。
このコミュ以降の彼の行末を想えば想うほど、甘いだけでも酸っぱいだけでもない彼の生き様に目が離せなくなります。
対杜野凛世 2022年Xmasコミュ
「───髪でいいかな」
"凛世からの"クリスマスプレゼント、柊の枝におけるセリフ。有償コンテンツでもあるため、コミュの概要やセリフの全文はこれ以上記載しませんが、凛世からの心いっぱいの贈り物とそれに応えるシャニPの暖かい聖夜を感じられる一幕としてピックアップ。
対有栖川夏葉 アルティメットマーメイド
「……夏葉は大丈夫だよ
俺が信じてる」
記念すべき夏葉の初PSSRカードにおけるセリフであり、海で決意表明をした夏葉からの告げられた我儘を叶えるためのセリフ。
夏葉の我儘は「頑張れと言って欲しい」というものであり、それを叶えたシャニPに、続けて今度は「夏葉は大丈夫」と更に言葉を要求した夏葉。このセリフは夏葉の要求したセリフに「俺が信じてる」を付け加えた返答なのです。
夏葉は大丈夫だよ、の前には僅かな思考の時間のように「……」が置かれており、自然に出た言葉ではなく、要求を満たしつつ、短い言葉であっても確かな思いの上乗せしようというシャニPの意図を感じるところが大好きなセリフです。
放課後クライマックスガールズ:夢色ストライド どこまでも
(さて、負けないといいが……)
放クラの5人とオフを過ごすシャニPが、石切りで遊ぶ放クラに誘われ、勝負を提案した後のセリフ。
普段からオフのような雰囲気でアイドルと出かけたりしている場面もありますが、ユニットごとオフの日を作って自分も同日オフにして遊びにいくという、かなり珍しい出来事の中でのセリフとなっています。
そんな普段の仕事の立場を離れた楽しいオフのお出かけ中にて、自分から提案した勝負で見事にボロ負けする前振りをこなした、完全に気のいいお兄ちゃんくらいのポジションである彼の距離感の近さとシュールさが印象に残りピックアップ。
対大崎甘奈 GRAD
「はは、それは俺の器の問題だな?
受け止めてみせるよ」
今まで本当の意味で本気ではなかったことについて、ソロのGRADで悩んだ甘奈へのセリフ。本気を出していなかった自分の性格を卑下し、本気を出しても手が届かなかったときに与えてしまう失望についてシャニPに吐露した際の返答です。軽いように聞こえながらも、コミュタイトルのように甘やかしを感じる一節であり、大変印象に残ります。
甘奈の吐露する心配に、一つ一つ即答していく彼の姿に頼もしさを感じると共に、悪い男だなとも感じさせるこのセリフをピックアップ。
対大崎甜花 甜ing Room
「そ、そうじゃないぞ」
ゲームの実況をテーマにしたコミュの最後に放たれたセリフ。ゲームという甜花の好きなものが仕事になることが示されたことで、甜花の"好き"を損なわないよう無理はしないでくれ、と宿題を頑張る甜花に声をかけたところ、「じゃあ宿題やらないでいいってこと?」と期待を込めた眼差しになった甜花にかけたセリフ。
労いの言葉をかけただけなのに、シンプルにちょっと焦るシャニPが可愛い。
因みにこのセリフを受けた甜花はがっかりした表情を見せ、「勉強するのも学生の甜花らしいことだ」(学生の甜花らしい勉強系の企画を取ってくるか)と追い打ちに次ぐ追い打ちを喰らうこととなります。
最近のコミュに至ってすら、回答に困る捻くれた応答などは一切使わずにこの焦るシャニPを引き出す甜花らしさと、手を変え品を変え対応しようとするシャニPに微笑ましさを感じさせるこのセリフをピックアップ。
対桑山千雪 GRAD
「────じゃあ
この雑巾もさ、月までのキャラバンに加えてくれるかな」
GRADのエンディングでのセリフ。千雪が"アイドルとしての桑山千雪"と、アイドルでない"ただの桑山千雪"の価値の違いについて悩んだコミュの中で、"ただの桑山千雪"として出品した手芸品の紹介文を引用したセリフ。
アイドルとしての桑山千雪のGRADを見守った上で、その上でただ桑山千雪のことも見逃さなかった彼に心揺さぶられます。また、この後紹介文の引用を暗唱しているように、このセリフを「前もって準備して」千雪にかけてあげた所に、彼の思考を感じて大変に興奮するポイントですね。
このセリフの後に続く"桑山千雪"への数々の言葉も、千雪が幸せに向かう掛け替えのない一歩の助けになる。そう感じさせるこのセリフをピックアップ。
アルストロメリア:YOUR/MY Love letter
「俺は自分の意思で歩いている
誰からどう思われようと
この道を、自分で照らして歩いていける」
「すべての名もなき人たちへ」そんなフレーズが印象的なアルストロメリアのイベントからこのセリフをピックアップ。
"みんな"に含まれる内の1人ではなく、誰かの人生のモブではなく、誰かにとって、自分にとって掛け替えのない存在としての自分。このイベントに登場するキャラクターの誰もが輝き出すクライマックスにおいて、星空の下、1人歩きながら口にされる決意の言葉。
アイドルの影だと見られようと、プレイヤーの代行に過ぎないのだろうと見られようと、そんなことは関係なく、あの世界に生きる掛け替えのない1人の男の生き様を示す、美しい言葉です。
夜空を1人歩くシチュエーション、セリフの内容、特殊な演出、そのどれもが素晴らしい場面でした。
対芹沢あさひ 空と青とアイツ
「ははっ……
バット、忘れてるなぁ」
あさひが事務所の倉庫に作った秘密基地をテーマとしたコミュの中で、秘密基地の跡地に残ったバットを見つけたシャニPのセリフ。
バットは以前あさひに強請られて入手したものであり、あさひが引き払う際に忘れられてしまった一品です。このコミュの中でシャニPは、あさひに負けないくらいの自由な発想で「自分の秘密基地」の考えを堰を切ったように話し倒してくれます。秘密基地の名残となった忘れられてしまったバットのように、シャニPにも忘れていたものが沢山あったのでしょうか。
自由に振舞うあさひの姿に、少しだけ何かを思い出し、何かを忘れて前に進んでいくあさひを見守る、ちょっと寂しさを感じさせるこのセリフをピックアップ。
対黛冬優子 Landing point
「今回のワンマンはただの始まり
ここから駆け抜けて、駆け抜けて、これから先ずっと──
冬優子にとびきりのステージを用意する
最高のプロデューサーであり続ける
──冬優子の自慢のプロデューサーになってみせる」
Landing pointの締めを飾るエンディングでのセリフ。ワンマン成功の打ち上げで、「この先ずっとプロデューサーの自慢のアイドルになってあげる」と指切りして誓った冬優子へ、「俺からも誓わせてくれ」と返したシャニPの誓いのセリフ。アイドルの覚悟を目にしたなら、その覚悟に相応しいものであろうとする、いつも通りで変わらない、しかしてこういう場面では決して外さない彼の姿がとても嬉しいこのセリフをピックアップ。
対和泉愛依 ちょー早い!
「……今のは不意打ちだったな……」
愛依のゲーム実況の練習のコミュにおいて、選択肢で分かれるゲーム内容の内、ふれあいゲームを選択すると見られるセリフ。ふれあいゲームは猫と戯れるゲームのようで、セリフ内の不意打ちとは、そんなゲームを遊ぶ愛依から突然放たれた猫の鳴き声に対するセリフ。
このコミュでのシャニPは「ゲーム実況のコメント役」として振る舞っているのだが、愛依の一言にシャニP自身の心が動いたのか、あるいはその不意打ちを喰らうファンの心境に思いを馳せたのか。見惚れたり、素直に称賛したりといった場面は多いシャニPが、心の中でアイドルの魅力を受け止めている姿が印象に残るこのセリフをピックアップ。
ストレイライト:The straylight
「……なれたよ
……なれた──
そしてこれからもっと、……もっとなっていくんだ」
ユニット名を冠するイベントのエンディングにおけるセリフ。ストレイライトの軌跡を振り返る特別番組を流しながら、"シャニPとストレイライト"のこれまでを振り返った彼が、過去の彼女達の願いに対して答えるセリフ。
ストレイライトは、コメティックを除けば283プロで唯一全員がシャニPの直接のスカウトによって集められたユニットであり、押し出していく姿やコンセプトも含めて「最もシャニPの手が加わったユニット」ともいえます。成長を一から見守ってきたとも言える彼女達との決して平坦ではない道のりを思い出しながら、込み上げる想いが溢れるように漏れた、このセリフをピックアップ。
対浅倉透 国道沿いに、憶光年
「うん
のぼろう」
アイドルが花嫁の衣装を着ることとなるブライダルシナリオでのセリフ。しかし、その実、wingの出会いから続く浅倉とシャニPの関係に一つのピリオドが打たれたコミュでもあります。
浅倉のシナリオに触れたことがある方であれば、この何でもない一言が何を意味するのか、想像するに難くはないでしょう。
浅倉透がやりたいと口に出したこと。その実本能的に求めてしまっている別のこと。"あの日の女の子"の願いは叶えられないのに、"アイドル:浅倉透"の本能が求めるものを満たしてくれる世界。一歩歩み寄っては相手に一歩引かれてしまうような、もどかしく寂しい攻防の末に、"シャニPから"切り出した、あの日への決着と、新たな関係性の始まりを導くこのセリフをピックアップ。
対樋口円香 wing
「……円香が諦める勇気を持てるまでそばにいる それで……一緒に大泣きしよう」
樋口円香というアイドルの始まりを飾るwingコミュの、クライマックス間近となるシーズン4のコミュでのセリフ。
後の描写で描かれる樋口円香という人間としては意外と言えるほどに、アイドルとして試され続けていく心苦しさと恐怖をシャニPに伝えた樋口。そんな樋口にシャニPは「円香ならどんなハードルでも乗り越えられる。」と伝えたのだが、樋口は「それでも、どうしても越えられないハードルがあったら?」と問いを投げる。そんな彼女への返答がこのセリフです。
彼は万能ではなく、全知でもなく、彼女の成功を絶対にすることも、成功を完全に予測することもできない。彼女を見守ってきた1人の人間として、励ましの言葉をかけはするが、この問いに「絶対に失敗しない」「素直に諦めて次を考えよう」「俺が何とかする」などではなく、"円香が"、"諦める勇気を持てるまで"、"側にいる"、という彼にできる範囲のことを全力でやり抜こうとする。そんなシャニPの姿が脳裏に焼き付くこのセリフをピックアップ。
対福丸小糸 おみくじ結びますか
「いいや、すごく大きな目標ではあるけど……
神様に願う必要は、ないかもな」
小糸が着物のモデルを務める、正月のコミュでのセリフ。
劇中には印象的なキャラクターとして小糸より年下だが大人びているモデルの子が登場している。小糸は年の割に子供に見られてしまう自分とは正反対とも言える彼女の姿に思う所があり…という流れでコミュは進んでいく。そしてこのセリフは、そんなコミュの最後に小糸の「誰もを笑顔にできるアイドルになる」という目標に、シャニPがモデルの子のインタビューをなぞって返答したもので、願うまでもなく、いつから達成した小さな目標の一つに未来ではなっていると、年の始まりからこれからに向けて、小糸へ期待と信頼をかけるこのセリフをピックアップ。
対市川雛菜 Landing point
「湿気てないクッキー、あるぞ」
雛菜のLanding pointコミュの締めくくりとなるセリフ。セリフ単体を見てみてもそう劇的ではなく、実際の場面としても湿気たクッキー食べる雛菜を差し出すだけの一幕なのですが、ここがシャニPと雛菜の着地点と見ると、感慨深いものがあります。
雛菜の力が抜けてる時、湿気食べるクッキーしか食べられない時。そんな時楽しい仕事を取ってきたり、湿気てないクッキーを上げる。そんな当たり前のようで、雛菜の"楽しい"を一緒に考えて動いてくれる、頼もしいシャニPの姿が見えるこのセリフをピックアップ。
ノクチル:天檻
「……うん おかえり」
アイドルユニットであるノクチルとそのプロデューサーという関係性に一つの区切りが付いた、天檻でのセリフ。どうしたって、何を知っていたって衝動のままに駆け出してしまうノクチルに対して、追いかけるシャニPは「帰ってきてくれるか」と問いかける。
捕まってくれることを選んでくれたノクチルにかけた一言であり、当たり前の挨拶のようなフレーズに彼女達への労い、そして何より彼女達の選択への大きな感謝を感じるこのセリフをピックアップ。
対七草にちか wing
「にちかは幸せになるんだ」
にちかの初めてのシナリオであるwing、その締めくくりであり、「どうしてシャニPがにちかをプロデュースしようと思ったのか」がわかる種明かしでもあるコミュでのセリフ。
苦しみながらも笑ってみせ、優勝を飾ったwingの後、夜の街並みを見ながら、これまでとこれからを見据える二人。そして最後にシャニPがかける、「幸せにするんだ」ではなく、「幸せになるべきだ」でもなく、自明かのように断言してみせた、彼女の幸せを心から望む男の力強い言葉をピックアップ。
対緋田美琴 GRAD
「うん なんていうか
人生みたいな味だったよ」
美琴が一度の帰省、ブランクを空けることで、「自分が本当に生きたいと思える場所」を見つけたGRADでのセリフ。場面は彼女の帰省のお土産としてシャニPに振る舞おうとした誰でも作れるケーキ(失敗作)を食べた彼のセリフ。
甘いようなほろ苦いようなケーキを食べた後なのに、「何か君いい感じのこと言って纏めようとしてない?」という困惑にも似た面白さと、このセリフが何の迷いもなく出るように、常日頃から何があろうとも美琴に寄り添おうと考えている、そんな姿勢が感じられ、更に今ではnot enoughのにちかのセリフを受けて更に味わい深くなるこのセリフをピックアップ。
シーズ:セヴン#ス
「……そうかもしれません。でも──
──終わっていないものが……あるように思うんです」
SHHisのコミュ、セヴン#スの終盤のセリフであり、厳密にはSHHisにかけた言葉ではなく、ルカを思いながら社長へかけた言葉。しかしてSHHisが全く関係ないかというとそうではなく、このセリフの前にはルカと美琴の決別とも言える一つの仕事が終了しており、場面転換でシャニPと社長のシーンと共に、にちかの元へ辿り着いた美琴の姿が描かれます。
言葉を交わすことはなくとも美琴が何かをにちかに見出すことが出来たこと、そんな確信があるかのように、シャニPは「その先」に目を向けていました。
知ってしまったもの、見てしまったもの、傷付けてしまったもの、誰かが終わらせたものの、未だ輝く残火、そこに手を伸ばさない訳がなかった彼の商談。
SHHisは確かに大切なものを見つけたという信頼と、更なる欲を見せる彼の我儘が垣間見えるこのセリフをピックアップ。
対斑鳩ルカ ジ・エピソード
「つかんでほしくて──
何かもっと……
あなたが幸せになれるものを」
ルカの283プロ加入前を描いたジ・エピソードの10話、つまり最後のコミュのセリフ。個人的には、このセリフをシャニPがルカに確かに届けるために一連のコミュがあったといっても過言ではないと考えています。
奪われないように、無くさないように、「大丈夫」になれるように、そんな意味を込められる「ぎゅっ」に、もう一つ新しい意味を付け加えにいく瞬間。ルカのwingコミュの中でも思い起こされるような場面があり、確かにルカの心に残る瞬間であったらいいなと願います。
この先のルカとシャニPの歩みの根元になりそうな、このセリフをピックアップ。
番外編 world × code
「記憶を……消してくれ……」
番外編ではエイプリルフールコミュから。
エイプリルフールコミュの中では、二つのコミュで「283プロのプロデューサー」が登場しています。こちらのworld × codeは、その内の片方。81個もある短編と同時に流れる、いわばエイプリルフールコミュとしてのメインストーリーにあたる部分で、最後に出てくるのが今回対象としたコミュです。
本編ではありえない、何の救いもないバッドエンドであり、性格上も、ゲームの都合上も決して折れないシャニPが初めて折れた瞬間であり、ここだけでしか見れない姿。心苦しさもありますが、外せない一面ではあるので、例外的にピックアップ。
最後に
以上、アイドル個人ごとにセリフ一つ、ユニットのイベントから個人以外へ宛てたセリフを一つと、26人のアイドル、7ユニットのイベント、番外編一つと、計34個のセリフをまとめました。愛するシャニマスのシナリオを飾ってくれる、クスッとするセリフや忘れない感動のセリフ、アイドル達と同じくらい輝いてくれる彼の言葉の数々を、是非このnoteで皆様と共有できればと思います。もちろん、このnoteだけがシャニPの素敵なセリフ、自分の好きなセリフの全てではありません。皆様の好きなセリフは何ですか?一緒に語り合える話の種に、このnoteがなってくれたら幸いです。それでは。