要約 「今日もできなかった」から抜け出す1日3分!最強時間術 先送り0 jMatsuzaki, 佐々木正悟
先日、個人コンサルで「やりたいことが多すぎて、時間がない」と相談したところ、jMatsuzaki氏の開発した時間管理ツールTaskChute Cloudを推薦され、それを使う前にタイトルの書籍を読むように勧められた。
本書では、先送りをなくすためには、「先送りのあるなしを判断する明確な基準を設け、先送りを見える化する」ことが大切であるとし、「先送りゼロの習慣」は「今日1日」という制約のもとで、計画と実績を明確にすることだとしています。「先送りの見える化」の実現が必要。
著者は「1分でも手をつけたら「先送り」とはしない」として、「1分着手ルール」と呼ぶ。そしてこれが「先送りゼロの新習慣」の中でも特に重要で効果が上がるルールとしている。1分着手ルールは、「終わらせる」より「始める」に集中する発想。
また、先送りゼロの習慣は、目の前の仕事に集中しながら、少しずつ結果を形にする「順算」アプローチと呼ぶ。逆算的なアプローチは、「正解」自明で確実にわかっている時だけに有効であり、正解が不明確かつ変化している状況では機能不全をもたらすという。そこで、発想を逆転して、目の前にある「今できること」に全集中し、様子を見ながら少しずつ形を作り上げることを推奨します。
第1章 先送りゼロを習慣化するための3つのルール
1日の初めに今日やることを決める
1日の終わりにその中で先送りした数を数える
1分でも手をつけたら「先送り」とはしない
先送りゼロの習慣がもたらす3つの効果
1日をフル活用することで無理なく長期に渡り高い生産性を保つ
理想を描くより、できることを積み重ねる
「できる!」と思える計画を立ててやる気を引き出す
第2章 先送りゼロを支えるメソッド「タスクシュート」
タスクシュートは2000年に大橋悦夫氏によって考案された。著者は「TaskuChute Cloud」というツールを開発・運営。このツールは、やることを整理するのではなく、タスクの実行にフォーカス。
タスクシュートは3つのオブジェクトとそれをつなぐ3つのプロセスからなる流れ。
<3つのオブジェクト>
・プラン:今日やること
・ログ:今日やったことの実績
・ルーチン:明日以降も繰り返しやること
<3つのプロセス>
・先送りゼロ:プランに全て「着手すること」を目指してログを記録する
・レビュー:ログを振り返ってルーチンを追加・修正・削除する
・シミュレーション:その日ごとにルーチンを取捨選択し、新たなプランとする
これが「サイクル」として循環する。
第3章 先送りゼロを実現するシステムの全容
・詳細なプロセスが説明されている
第4章以降は省略。
今回、この本を読んで早速、TaskChute Cloudを使い始めてみた。今まで、色々なToDoリストを使ってきたが、このツールはちょっと違う。
本来は、朝1番でタスクを洗い出して、リスト化するのだが、私の場合は、とりあえず、1日の活動のログを最初に取ってみた。その中で、ルーチンとなるものを「ルーチン」と設定する。
すると翌日には、「ルーチン」としたものがすでにタスクリストに記されていて、その日やることは、そのルーチンのスタートボタンを押すだけ。従来型のToDoリストは、毎日前日のできなかったことを先送りして、毎回書き直す必要があり、その度に罪悪感を抱いていたが、このツールは、その必要がないのが嬉しい。また、1日の終わりに、今日やったことを一覧でき、「先送り」がなかったことに満足感を得られる。実際のところは、やったことしか記録していないので、「先送り」はゼロになる。ただ、タスクは、いつもやろうとしてできなかったことをできる限り入れているので、それを毎日1分でも着手している実感を得られる。また、このツールは、自分のタスクを分類し分析できるので、偏りも把握できる。
わずか3日間しかこのツールを使っていないが、この3日間で、今までやろうとして着手できなかったことが、曲がりなりにも着手できるようになり、手応えを感じている。なんとなく、継続して使えそう。とりあえずは、本書の100日間チャレンジをしてみようと思っている。