Y医師のストックホルムの街角から~#5 医師は強し?
今回はスウェーデンのマイナンバー事情をお伝えしようと思いましたが、その前にとても面白いやりとりがありましたのでそちらを先にお伝えしようと思います。
バカくさくない?
ことの始まりは、前回の記事のこんなやりとりでした。
この記事について、Y医師からこんなメッセージが届きました。
それに対して、私がY医師にこう質問したときのことです(以下──に続くのが私の発言)。
「なにそれ」
「な に そ れ」
大事なことだから2回言いました。しかもこれには続きがあって、
上級医の特権かーい!(笑) と、思わずツッコんでしまうところですが。まあこれにはちゃんとわけがあるんだそうですね。もうちょっと労働の様子を深掘りしてみましょうか。
ちなみに私は公立病院で働いているので、スタッフは委託業者以外はみんな職務専念義務が課せられている(ハズ)です。
フィーカ
で、会話の中に出てくる「フィーカ」というのは、スウェーデンのお茶の文化で、毎日10時00分から10時20分まで、検査や診察の予約も入れないで、全員で休憩室に集まっておしゃべりしながらコーヒーを飲むんだとか。医師もナースも科の事務員、カルテを書き起こす秘書までみんな集まってお茶をするのだそう。
スウェーデン人に聞くとフィーカ休暇は労働法か何かで決まっていることだそうです。午後にも10分程度のフィーカの時間があるらしい(知らんのかい)。
医師から事務員まで集まってお茶をするなんていい習慣ですよね。私のいる病院なんて医師と事務員は仕事の話以外しないですね。医局で作業していると「何してんの?」と声をかけてくれる医師は一人だけいるんですが、一人だけです。本当に。
ナースと事務員の間にもなんか隔たりというか、壁のようなものがあるし。お互い気楽に語り合える雰囲気があるといいのですがねぇ……。
たねあかし
さて、こんなに職種の垣根がないスウェーデンの病院、上級医だけさっさと帰れる、ナースは時間まで帰れないという話だけをしたのでは職業差別があるじゃん、という話になってしまうので、Y医師の名誉のためにもちゃんとたねあかしをしておきましょうね。
とまあ、こういう理由なんだそうです。それにしてもスウェーデン人のフィーカにかける情熱、すさまじいものを感じますね(笑)。
とにかくみんな早く帰りたがってるのが伝わってきます。だらだらと長時間働きたがる日本人とは大違いですね。
みなさんもたまには早く帰ってみてはいかがでしょうか。あ、時間休暇を出すのは忘れないでくださいね。
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