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ゲームストップ株騒動の基礎知識(1)  主な登場人物

日本でClubhouseが流行りだした1月後半、NY市場ではゲームストップという会社の株価急騰に市場関係者の目が釘付けになりました。年初に11億ドル(=1200億円)しかなかった時価総額が1月27日終値では227億ドル(=2.4兆円)に。こんな現象は20年以上相場をみている私も初めてのことです。

この会社、年初どころか昨年4月につけた底値の時価総額は1.8億ドル、つまり200億円弱しかなかったので、9ヶ月で120倍以上に上がっています。

日経報道などを読まれた方も多いと思いますが、これはハリウッド映画化まちがいなしと言われる役者がそろいにそろった一大事件でした。アメリカの社会情勢からヘッジファンド業界の現状、テックベンチャー業界の向かう先、そして資本市場の本質と、実に多様なアングルをもつテーマ。

今後、規制対応にはじまり各方面への影響がありそうなので、「日本のビジネスマンとして知っておくべき基礎知識」を整理してアップします。

実は明日の午前2時から米下院公聴会が開催され、本騒動のメインキャラクターが勢揃いして証言することになっています。時刻的に金曜朝刊は間に合わないので、朝からネット速報が流れるのだと思います。

今から寝るまでにどこまで書けるか分かりませんが、ひととおりざっと、テック関係者、VC関係者、上場市場関係者(=ここの住人は結構スルーしている人が多そうなので、VCやテック業界の思考回路を理解する参考まで)を念頭に、明日以降、公聴会についてのニュースを読む上で背景として知っておくとよいことをまとめます。

米国東部時間正午から開催される下院金融委公聴会の出席者は以下の通り。

・Vlad Tenev, Chief Executive Officer, Robinhood Markets, Inc.
・Kenneth C. Griffin, Chief Executive Officer, Citadel LLC
・Gabriel Plotkin, Chief Executive Officer, Melvin Capital Management LP
・Steve Huffman, Chief Executive Officer, Co-Founder, Reddit
・Keith Gill, a.k.a., Roaring Kitty or DFV (F=four-letter word)

アベノミクス前まで数学の大学院生だった33歳のロビンフッドCEO、CEOというより総帥と呼んだ方がしっくりくるシタデルCEO、数千億円もの損失を被った敏腕ヘッジファンドマネジャー、大手掲示板SNSレディットのCEO、そして無名の個人でありながら堂々の主人公、通称ディープ・ファッキ◯・バリュー氏です。

役者が揃いすぎていてすごいですね。このほかにもElon Musk、元FB幹部の著名VC投資家Chamath Palihapitiya、08年のサブプライム暴落を予見した投資家Michael Burryなどが脇を固めます。この映画化権、前財務長官のムニューシンが獲得するに違いないと睨んでいるのは私だけではないのでは。

第2回へつづく ➡︎


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