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フィードフォワード制御に対する運動時の環境設定 理学療法

本日はフィードフォワード制御の障害に対して、どのような介入方法の工夫ができるかについて考えていきたいと思います。

小脳は予測的に運動をコントロールする役割があり、その一つとして「フィードフォワード」が挙げられる。

フィードフォワードとは下記の内容となる。

運動を企画するにあたっては、外界の変化を見越して、前もってその企画に修正を加える機能、過去の体験の記憶をもとになり立つ

編著 山下謙智 多関節運動学入門【第2版】

先行随意性姿勢調節もその一つであり、上肢運動では物を把握する運動や歩行ではスピードの減弱・増強等でフィードフォワード制御が必要となります。

下記は私自身の課題設定でのポイントです。

①先行随意性姿勢調節は運動開始にあたり、抗重力筋活動を高めてくれる重要なシステムです。しかし、四肢や体幹部に固定部位をつくることや不安定な環境ではこのシステムが減弱するといわれています。
なので、四肢・体幹部自体に運動制限(重心移動:上半身質量中心と下半身質量中心をそれぞれ変化できるか)がある場合は初めにそれらを改善するコンディショニングも重要であると感じます。

②上肢運動では物を把握するリーチ動作を用いた課題が適切かと思います。いろいろな形のものを対象のところから別な場所に移動する等で大脳・小脳の機能の賦活を行います。また、この際に難易度が高すぎることで中枢部に固定部位ができ、適切なリーチ動作ができているか評価が必要であると考えます。なのでそれに併せて座位や立位などポジション選択が必要になると考えます。

③歩行ではトレッドミルなどで速度を変化させることでスピード変化に対して適応するような課題が良いかと思います。これも上肢課題と同様で難易度の調整が必要であり、それ以外にも障害物などに対して跨ぎながら歩く課題なども賦活に繋がるように考えます。

私自身、整形外科患者が95%以上であり、中枢疾患に対する臨床経験は多くないので改善の余地しかないと思いますので皆さんのご意見をコメント等で教えていただければと思います。

※この内容は個人の解釈がありますので参考程度にお願いします。

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