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慢性疼痛に対する対応 理学療法士
今回は慢性疼痛の対象者に対する疼痛の捉え方や関わり方についてまとめていきます。
慢性疼痛はケガや炎症が治っているのに関わらず、痛みは持続してしまう状態のことを言います。
それは痛みの感覚が脳内で過剰に処理され、痛みの感覚がなくとも痛みとして脳内で認識し、それを記憶することで痛みの感覚がなくとも痛みを訴えることに繋がってしまいます。
また、痛みと気分をコントロールする脳内メカニズムは関連しており、痛みが続くことで情緒が不安定になり、それもまたネガティブな経験となり、脳内に記憶されます。
つまり、「痛いから○○が出来ない」「○○をしたから痛くなった」など社会的、日常的な場面への参加が制限されることに繋がります。
そのため、痛くてできないではなく、工夫することで前より痛みが抑えられて社会活動ができたという経験をたくさん共有することが重要であると感じます。
対象者はなんらかの出来事や経験に囚われて、それを拡大解釈することで他の条件にも当てはめようとするケースが多いため、絡まった糸を解くように一つずつゆっくりと傾聴し、理学療法士という立場で出来ることを提案し、擦り合わせていくことが重要であると感じます。
また、研究では有酸素運動を20分程度行うことで鎮痛物質が出現し、痛みを抑制しやすくなることや運動習慣があることでその状態になりやすいことが言われていることから運動が継続的にできる環境を一緒に作っていくことも必要です。
さらに、慢性疼痛の対象者はいろいろな病院を転々としたり、人間関係がうまくいってない場合、自身が問題で受傷していない場合など症状と向き合うことが出来ないも多いように感じます。
一緒に目標を立てて、局所の意識下の運動ではなく、全身運動のなかで無意識に患部に動きが入るような課題を設定し、痛みへの過敏性を抑えたプログラム立案が必要となります。
また、運動のみならず、薬物療法やカウンセリングなど違う方法もあることを提案することも一つだと考えています。
すぐに答えも求めるのではなく、ゆっくりとじっくりと同じペースで歩いて、それをまた振り返って、最後は一人でもできる状態になれればとても素敵なことだと思うのでそれを目指していきたいと思っています。
ご意見ありましたらコメントしていただければと思います。
※この内容は個人の解釈がありますので参考程度にお願いします。