第一印象で治療結果は変わることある? 理学療法士
今回は第一印象や立ち居振る舞いがいかに臨床に影響するかについてまとめていきます。
結論から話すとめちゃくちゃ治療結果に影響すると考えています。
第一印象にはメラビアンの法則というものがあり、それぞれ視覚的情報である「見た目」が55%、声の大きさやトーンに関するものが38%、話の内容自体が7%で決定していると言われています。
そのため、見た目はかなり重要であり、制服のしわや汚れ・サイズ感、靴の汚れや現場との親和性、髪型や髭、爪や手の清潔感、ペンなど物品の清潔感まで広く意識することが重要です。
ここで重要なのはおしゃれではなく、身だしなみを整えることへの意識です。
おしゃれは自分のためですが、身だしなみは他者のためであることを理解し、また一人ひとり相手の解釈が違うことの理解も必要となります。
だからと言って、全員が同じ格好で同じ見た目が良いかと言われるとそんなことはなく、相手が不快にならない中で個性を出すことも大事であり、足し算的思考も必要となります。
次に声については、丁寧な言葉遣いももちろん大事ですが、それと同じくらい声のトーンやイントネーションの変化など言葉から感情が伝わることがとても大事なこととなります。
方言などで話した方が感情がこもっているように見えるのは自然なイントネーションの変化やそれに伴う感情の変化を相手がくみ取りやすいからだと感じています。
人の印象をもたらされる時間は7秒程度で印象決定するのが30秒程度ともいわれているため、上記の2点を抑えておくことはかなり重要となります。
人間には様々な感覚器があり、その感覚情報のほとんどは視床を経由し「情動」を司る偏桃体に送られます。
そこで「快」か「不快」の決定をし、その経験を学習するメカニズムがあります。
そのため、第一印象が悪い場合は「不快」な刺激が入り、いくら治療技術のある臨床家でも治療効果はかなり下がることが予測されます。
さらに運動療法やセルフエクササイズでは学習効率が下がっているうえに運動自体への動機付けが不十分となっていることがあります。
学生のころに嫌いな先生が教えていた教科が嫌いになることやその逆も経験があるように感じます。
これらのことを踏まえて考えるといかに第一印象を良くして、評価・治療に繋げていくかの重要性が理解できたと思います。
治療技術はもちろんですが、ほかの要素でも選ばれる理学療法士になることが治療の結果にも反映すると思います。
ご意見ありましたらコメントしていただければと思います。
※この内容は個人の解釈がありますので参考程度にお願いします。