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小脳障害による深部感覚へのアプローチを考える 理学療法

今回は小脳障害による深部感覚の障害に対して、どう対応するかを考えていきたいと思います。

小脳と深部感覚の関係は、「脊髄小脳路」という神経経路で「上肢や下肢の意識にのぼらない筋や関節包、腱の位置関係や内圧など」の情報伝達をしています。

その中で意図した運動と実際の起きた運動の照合と修正をします。

ここから、どう臨床に落とし込むかを考えると

筋紡錘や腱紡錘等の受容器がしっかりと位置変化をし、感覚入力しやすい状態であるか

姿勢性の緊張障害に伴い、四肢が過緊張する状況や筋自体の短縮や滑走不全等で位置変化をできないということは感覚情報が立ち上がりにくくなっており、それぞれ姿勢に対するアプローチや軟部組織自体へのアプローチを優先する必要が出てくるように感じます。

意識下での課題になりすぎていないか

表在感覚を強調する課題や意識的に動かす課題では脊髄視床路や後索路に対する感覚入力が多くなってしまい、狙った感覚に入力とは異なるように感じます。

随意運動に対する課題となっているか

脊髄小脳路でも随意運動時に作用するものがあるため、筋活動を伴う感覚入力が必要となります。

これらを考慮するとコンディショニングが出来た前提で
上肢では四つ這いやパピーポジション等で末梢に支点を作った中で体幹や下肢などの他部位運動に伴う位置変化を感覚として入力することやボールをついたり、手に持った状態でいろいろな位置に運ぶなどが考えられます。
下肢では膝立ち位やハイハイなどでの感覚入力や上肢のリーチングに合わせた重心移動での介入等が考えられます。

前回にもお話したとおり、中枢神経疾患に対するアプローチの経験が多くないので妄想的要素も強いかと思いますので是非、ご意見をいただければと思います。

※この内容は個人の解釈がありますので参考程度にお願いします。

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