生命の始めが天空にある。 新たに大地へ産み落とされた青空魔獣の心は、既に破壊の只中にあった。 獣のマスクを生来より身につける彼は、まず私へ向け怨嗟の叫びを上げた。 「俺は何だ。貴様は何だ」 建造物の残骸を滅多矢鱈に殴りつけ、倒壊音を背に眼前の私を非難した。 私のヤワな身体を覆う鎧には、彼の同族の外殻を幾重にも使った。 敵意をぶつけるのも当然だ。 「俺はなぜ産まれた」 自然の摂理から大きく外れた豪壮な白銀の外殻は蠢き、右腕を大型の銃へと変形させた。 「呪われろ」
クリア。 印象深い点を5つ述べる。 ・コッペリアのこと 十五年以上前の初プレイ時に皇帝コッペリアを見ること叶わず(最終皇帝の一世代前に仲間入りしちゃった)。 今回は、そのリベンジも兼ねていた。 で、まず見た。 人形皇帝コッペリアを見届けた。 で、ようやく聴いた。 『涙を拭いて』、である。 宮殿の倉庫はコッペリア自身が望んだ場所なのだろうか。 何百年経とうと、バレンヌ帝国が共和国に生まれ変わろうと、ああして、世界の傍らにいてくれるのだろうか。 『涙を拭い
深夜の廃棄場には異様な、非常に…………元気な歌声が響く。 だが、敬虔なる心を露わにし、美声を称える御仁は現れまい。 俺? 俺も遠慮する。 顔面と四肢の骨を折られたうえパイプ椅子にしばられ…………愛するワイヤレスイヤホンは地に落ちた。故に怠い。 ちなみに、他の紳士諸君――――俺への実験に励んだ十数人は、既に逝った。 十数人、とぼかしたのは、俺が数学の授業を睡眠時間であると勘違い中なのもあるが――――数える方法もあるまい。 それでも、床に散らばるチキンのトマトソース