見出し画像

色即是空


寝た。めっちゃうとうとした
今日の観能は物語に入っていけなかった

能はお客が客体的であっては始まらない
こっちが主である。
共に舞台を生きる
その為には、こっちも身体を空にしておく
その準備が必要である

その点、数日前に見た屋外能は
物語に入っていきやすかった
その地で起きた出来事。
自然の演出と寒さ、寒さ。
手足が凍る寒さ。

空っぽの身体

能役者の身体とは何なのだろう
からっぽ
魂の入れ替え装置

神主や巫女は神をおろす
イタコは死者の霊をおろす
能役者は役をおろす       即 神 。

能には人を幸せにする目的がある

神主やイタコと違って神職ではない
最古の演劇。その役者。伝統芸能。

それでも私には役者が神に見えるときがある

舞が美しくて、心が
心に蓋をしていた部分が
そのかたく結ばれていた紐が
ゆっくりほどかれていくような感覚

陶酔

舞やおどりには、人間には説明がつかない
現象があらわれる時がある 

即 神 。

それは人間の意思で動いているのではない
なにかに動かされているような

究極の極限の一瞬

たがらお客もこの世ではないようなそれに
入り浸ってしまい、
極楽浄土にいったような気になるのだろう

役者に一瞬でも雑念が入り込めば
お客はすぐに気づいてしまうもの

そうなれば物語の世界は全て崩れる

精神と肉体との極限なはざまで
役と闘い、和解しようとする
能役者の内的世界。

それは時空を超え、
うごきの一瞬一瞬が永遠となる

即 神 。

神の化身



無有

即 無


いいなと思ったら応援しよう!