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あっという間

2017年のクリスマスイブ、私は今住んでいる国に到着し、住む部屋が見つかるまで居候させてもらう社長の部屋に荷物を置き、「川」と呼ばれる歓楽街の飲み屋をハシゴし、普段飲まないコーラを知らないおじさんたちと夜中まで飲んでいた。私がこの国で生活をすると決めて日本を出た日の夜の出来事である。その後、色々あったが現在(2024年10月)までこの国にいる。

居候させてもらっていた社長の会社を辞め、現地で転職し、想像もしていなかったパンデミックに直面し、この国に来るきっかけとなった社長は家族ごと本帰国した。仲良くさせてもらっていた駐在の方々も任期が終わり、ひとりふたりと本帰国。日本人社会とは適当な距離を保ち、今までなんとかトラブルなくこの国で過ごすことが出来ている。
今もだけど、当時から「移住」とは思っていない。「移住」って響きが自分には大げさすぎるような気がしている。(「住まいを完全に移すこと」ではあるから実際には移住なのだろう…)
とはいいつつも、今後また日本で働くつもりは、今のところ、ない。
 
日本に帰ることを想像してはいなかったが、5年以上もこの国にいるとも思っていなかった。
でも、まだいる。そして今、50歳を前にして今後どうなるのか、思いを巡らせている。
 
20代の時には、自分が結婚しないなんて、想像もしていなかった。
30代の時には、自分一人で海外生活を送ることになるなんて、想像もしていなかった。
40代の今、近い将来自分がどうなっているのか本当にわからない。でも悲壮感はない。というのが正直な気持ち。
 
そしたらやっぱり自分は自分で、出来ることを日々こなしていたら、したいと思っていた結婚をしなくても、住みたいと思っていなかった外国で暮らしていても、いつか想像もしていなかった明るい未来にたどり着けるんじゃないか…と漠然とした希望を持てるような気がしている。

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