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誰にとっての「害悪」なのか
今朝、通勤途中の道端に、ネズミが1匹、死んでいた。
びっくりして避けたけど、チラッと見ると、その安らかな顔やふっくらした体が可愛いと思った。
手にはたくさん雑草を抱えていた。
お腹いっぱいで眠ってるだけだったら、いいけどね。
ネズミなんて実家の倉庫とかで見て以来久しぶりに見かけた。
実家で倉庫のものを荒らしたりしてフンの被害があったので、罠で捕まえていた。
今朝のあの子もその類だろう。
だけどその、草をたくさん、最後に掴んで、その命を終えた姿を考えると、何が害悪なのか、わからなくなった。
自然界には存在し得ない毒や罠や武器などの道具を人間は使い、自分たちにとって不快なものを排除しようとしてきた。
考えてもみれば、鉄砲やナイフや毒や、そういったものでお互いの命を奪い合う生命の、なんと醜いことだろう。
人間以外の動物で、そういうことをするものはいない。
争いはある。自分の持ち得る体の武器を駆使して戦う。でもそれは他者が憎いとか殺したいとかという気持ちからではない。
なんなのだ?人間はなんでここまで無意味に進化してしまったのだ?
ここまで進歩する必要は果たしてあったのか?
あの路上のネズミは、本当に死ぬべきだったのか?
害悪というのは、そこに住む人間のエゴである。
自然界に生きていれば、そのネズミとも共存していたかもしれない。
なぜ自分にとって害悪であれば、その命を絶ってしまっても許されるのか?
2年間の寿命を、人間に愛されて全うするハムスターと、今朝のあのネズミの、人生の、格差。