通信制高校生の大学受験
はじめに
Twitterで質問を募集した際に進路関係のものが大半を占めていました。そのくらい進路や大学受験に関して皆さんの関心度が高いことが伺えます。
通信制高校というある種の逆境から大学を受験する皆さんの一助となればと思い、今回の記事では私の受験期について書き記します。
私はN高で提供されるN予備や特進専攻などを利用していなかったため、今回はN高生の受験、というよりは通信制高校生がどのように大学一般受験を切り抜けたのかを記録として残します。
はじめに断っておくと、勉強方法に関してはほとんど予備校の授業頼りでした。勉強の進め方は各々の環境や現在の学力にも左右されますのでこの記事では言及しません。
私のN高での生活を記録した記事はこちら
一日のスケジュール
前回の記事でも書いた通り私は夏ごろには通学コースには通わず予備校にひたすら籠っていました。そのときの一日のスケジュールをお伝えします。
am.6:30 起床 必ずカーテンを開ける
学習机を窓際においてあるので日の光を浴びながら数学の過去問を解く。
このときは音楽を聴いてOK お気に入りの曲を日替わりで爆音でかけます。
朝ごはんを食べながらニュースだけ軽くチェック。
am.8:00 お弁当を持って予備校へGO!
授業を受けます。
pm12:30くらい 昼休憩
このへんちょっと時間が曖昧なのですがこのくらいの時間に昼ご飯を食べていました。昼はしっかり食べておしゃべりの時間にしていました。菓子類も食べていてラムネかチョコレートがお気に入りでした。
糖は脳を働かせるために重要ですが、取りすぎは眠気の原因にもなるので注意しましょう。
pm13:30くらい
午後の授業を受けます。
pm17:00くらい
授業が終わります。18時くらいまでは自習室を利用させてもらうことが多かったのですがそれ以降はすぐに帰るようにしていました。
夕方以降は自習室はあまり利用していませんでした。
夕飯時にお腹がすくので家に帰って即ご飯食べてお風呂に入ります。
風呂にはラミネートした用紙を水濡れしても大丈夫なテープで接着して暗記をしていました。
その後はすぐに勉強を始めます。
私はどうしても勉強中スマホをいじる癖が抜けなかったのでスマやめというアプリで防止しました。
スマホをいじっていない間に魚を集める?育てる?アプリだったと思うのですが、これを使ってから集中する時間が作れたので良い選択だったと思います。
スマやめじゃなくても同じようなアプリはあるとおもうので自分に合ったものを探してみてください。
夜は英語と暗記系の科目をこなしていました。英語の長文読解をやったら寝る前には暗記という流れにしていました。
pm23:00 就寝
絶対7時間以上寝ます。睡眠が何より大事です。記憶の定着は睡眠中に行われます。多分。知らんけど。
大事にしていたこと
受験期の生活のなかで大事にしていたことが3つありました。
ひとつめはとにかく朝は決まった時間に起きていの一番に朝日を浴びること。
決まった時間にカーテンが自動で開く機械を取り付けていました。強制的に起きるモードになるのでかなりおすすめです。
朝に日の光を浴びておくと、夜決まった時間に眠たくなります。朝日を必ず浴びることが生活リズムを作ります。
ふたつめは食事を大事にすることです。食事をきちんととらないと体調を崩します。そして寝る前にものは食べないことです。エナドリなんぞもってのほかです。夜に自習室を利用せず家に帰っていたのはこれが理由で、遅くにご飯を食べると風呂や寝る時間が後ろ倒しになってしまい生活リズムが崩れます。とにかく規則的な生活にするため夜は早くにご飯を食べることを意識していました。菓子類は昼間に糖分を少量接種していました。
最後が家族に協力してもらうことです。
金銭的な協力はもちろん、集中のために常に静かにしてもらうこと。勉強に何より時間をベットすることを許してもらうこと。挙げればキリがありませんが、受験前にきちんと話し合っておくことが大事かもしれません。
私の友達で最上位の大学に行った子はご家族に何よりも協力してもらっており、食べるものも片手で勉強しながら食べられるものに限定していました。そのくらい家族からの協力は重要なものだったようです。
メンタルの整え方
受験において一番左右されるのがここかなと思うので書いておきます。
夜になると特になのですが、仄暗い気持ちが湧いてきます。例えば「もし落ちたら」とか「病気が悪化しないで普通校にいられたら」とか「通学コースに行く選択肢をしていなければ」とか。挙げればきりがないのですが、勉強中とくに自学中は嫌な考えで頭がいっぱいになっていました。
そんなときに勉強への集中を保つために行っていた方法を4つ紹介します。
バタフライハグ
トラウマの治療などに使われる方法のようです。自分を抱き込むようにして肩を左右交互に叩くことで、リラックス効果を得られるとされています。
私は焦ったり嫌な考えをするたびにこれをやっていました。数分やれば気持ちが落ち着く気がしていたので手軽でおすすめな方法です。
詳しいやり方はリンクを張っておきます。
立ち上がる
これは中学時代に授業中に居眠りをしないために取っていた方法なのですが、自学中に余計なことを考えないためにもそこそこ有効でした。
机の上に段ボールを置いてその上にノートを置いて立って勉強していました。
今は昇降式の机もそれなりの価格であるようなので考え事をしてしまう方も眠気に負けそうな方も購入を検討してみるとよいかもしれません。
叫ぶ
私は大概「クソがっ!!!」と叫んでいました。一緒に住んでいる人は驚くと思うので事前に説明しておきましょう。私も家族に部屋で突然叫ぶことがあるけど気にしないで~とお願いしていました。家の中なので汚い言葉でもよいと思います。壁が薄いお家だと近隣の方に迷惑がかかるので人を選ぶ方法かもしれません。
マインドフルネス
これはほかの3つに比べるとすぐに効果が表れるものではないのですが、長期的なメンタルの安定には寄与していたと感じています。
マインドフルネスはヨガと瞑想の間みたいなもので、引き寄せの法則みたいなものも取り込まれており、色々なやり方があるようです。
私は寝そべった状態で使えるアプリを利用していましたが、Youtubeにもいろいろな動画があるようですし、音声がなくてもできるはずなので自分に合った方法を調べて行ってみてください。
おわりに
とにかく予備校に通い続ける、勉強する手を止めない、ひたすらこれが一番大切で、そして非常にむずかしいことでした。
常に目標大学のランクを下げたくなり、すべて投げ出して逃げ出したい気持ちに襲われていました。
それでも大学に入った後学べることへの興味や家族友人たちの応援が前進し続ける糧でありました。
少しだけ現在の話をします。
私はこの春4年間通った大学を卒業し、学士を得ました。大学に受かったころの私は、私自身の力のみをもってして、その結果を手に入れたのだと信じていました。しかし今、受験期や大学生活を振り返れば、私が今ここに立っていることも、与えられたものも何一つとして自分自身で手に入れたものではありませんでした。金銭的に進学が難しい人、周囲からの協力が得られない人、がんばっても学力がのびない人、そういった人たちの存在はN高ないしは通信制高校に転学しなければ今でも気づくことができなかったでしょう。
私は大病もしましたし、コース選択にも失敗しました。それでも運が良かった。私たちはみな誰一人として平等ではありません。それを自覚し、意識的に目の前の事象について考え続けること、環境へ感謝しながらも歩みを止めないこと、自分の研究を愛し続けること。そうして成しえたものが誰かの一助となれたのならば、それが誇りある生き方なのだと信じています。
私はこれから修士課程へと歩を進めます。また新たな場所で、新たな一歩を踏みだすこととなりました。N高に転学したときのように、大学に入学したときのように。千里の道も一歩から。
これを読んでいる皆さんがその確かな一歩を踏み出し、前進し続けられるよう祈っています。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
他のN高卒業生に受験期についてインタビューした記事もあります。こちらではネット特進(現N塾)N予備についても詳しく言及しています。
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お約束はできませんがnoteよりはログイン頻度が高いので返信の可能性が高いと思います。継続して塾講師をしているので受験に関してはほんの少し力になれるかもしれません。