新年度の広報戦略策定と目標設定
年始の対応を終えた広報担当者が着手すべきもの。
それは、4月から始まる新年度の広報戦略策定と目標設定です。
(企業によりますが、翌年度の事業計画や経営方針が固まり始めるタイミングです)
今回は、広報戦略の作り方と目標の設定方法についてご紹介します。
新年度の広報戦略と目標を立てよう
1)今年度の振り返り
まずは今年度の広報活動の振り返りです。
プレスリリースの発信数やSNSでのキャンペーン数、リアルイベント回数など、実施した活動内容と、その結果得られた成果を見える化しましょう。
・プレスリリースを発信したことで、どのメディアで記事化されたのか?
・SNSによるキャンペーンで、どのくらいフォロワーが増えたのか?
成果を定量的に把握し、成功事例と課題を明確にした上で新年度の広報戦略に反映します。
2)他社の広報活動や広報最新トレンドの把握
次は、自社にとって参考になりそうな企業の広報活動の調査です。
・どのようなメッセージを発信しているのか?
・どのような手法で広報活動を進め、成果を得ているのか?
プレスリリース発信数や記事掲載先、SNS発信手段や得られた反響などを調査します。
また広報活動に使用され始めている新しいツールや、メディアの傾向(新たなインフルエンサーの台頭や新SNSの登場等)も把握しておきましょう。
さらに広告やプロモーションに関連する法規制を確認し、これらの法規制が広報戦略にどのような影響を与えるかを理解します。
3)経営との連携
広報活動は企業全体の経営戦略に貢献する活動のため、経営との連携が必須です。
日本広報学会でも、広報が経営機能であることを定義しています。
経営層や経営企画部門にヒアリングを実施し、新年度に達成したいビジネス目標(市場シェアの拡大、新商品の売上増等)や、広報部門に何を期待しているかを把握します。
これにより、ビジネス目標達成のための広報戦略の方向を明らかにします。
4)ターゲットの決定と目標設定
年度の振り返りや広報調査、経営ベクトルが揃ったことで、ターゲットが明確になり目標設定が可能となります。
ターゲット
ビジネス目標を達成する上でどのメディアでの記事化を狙うのか、SNSの発信において、どういった年齢・性別・職種・興味関心を持ったユーザー層に反応してほしいのか等、情報発信の対象を明確にします。
目標(KPI)
そしてメディアでの年間記事化数、SNSのフォロワー数やエンゲージメント率、自社HPへのアクセス数等、達成したい数値目標を設定します。
さらに数値目標を達成するための広報担当者の行動目標(毎月のプレスリリース発信件数や記者向け勉強会の開催数、毎月のSNS投稿件数等)もあわせて設定します。
5)広報施策とマイルストーン(スケジュール)の作成
設定した目標を達成するための広報施策を決定します。
・いつ
・どのような情報を
・どのメディア(記事掲載/SNS/自社HP等)で
・どのような方法(プレスリリース/SNS投稿/HP上のコンテンツやブログ等)で発信するか
これらを具体的に計画します。
また、発信するプレスリリースやHP上のコンテンツを制作するスケジュールも合わせて設定しましょう。
なお1、2で解説した、今年度効果のあった広報施策や最新トレンドを押さえた上で広報施策を練ることが大きなポイントです。
6)予算・人員計画の立案
広報施策の実施に必要な予算・人員の計画を立案し、経営層・経営企画部門に提案します。
提案の結果、予算・人員が不足している場合は不足箇所を明確にした上で再度提案し、達成目標と予算・人員の擦り合わせを行います。
結果、割り当てられた予算と人員を各広報施策に振り分けます。
振り分けた後は、各施策を実施する人員の役割と行動目標を明確化し、円滑な広報業務の遂行をサポートします。
担当者の活動の成果は定期的にチェックし、必要があれば改善策を実施していきます。
いかがでしたか?
以上のステップで、効率的に広報戦略づくりと目標設定を行うことが可能です。
社会状況や競合の動向は常に変化しますから、このステップを参考に、自社に合った戦略を立て、今年度以上に自社のブランド価値を高める広報施策を実行していきましょう。
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