【クラシエ】知育菓子×自由研究の先にある大事な狙い
知育菓子って、今となっては定番のお菓子ジャンルとなっていますが、その登場から約20年間はそんな言葉は存在しておらず、ただの遊べるお菓子だったのです。
そこに「知育」という考えかたを取り込むことで、その地位を確固たるものにしたといわれています。じつに見事な「モノは言いよう」エピソードですね。
知育菓子のパイオニアであるクラシエフーズが、7月19日を「知育菓子の日」と定め、関連プロモーションを展開しています。同記念日は2021年に制定され、この記念日プロモーションも今年で3回目になります。
記念日の由来は当て字スタイルで、7に「チ」をあててるようなんですが、これがすんなり理解できた人はおそらく麻雀やってる人です。それ以外の人は「シチの“チ”なのね」と理解したことかと思いますが、一瞬悩んでしまいがちな当てかたです。
その当てかたでいくならば、1(イチ)でも8(ハチ)でもいいわけで、なんなら「シチ」と「ナナ」と読みがバラけやすい7よりもそれらの数字のほうが適しているともいえます。
個人的には、どれかを選べといわれれば、1月19日が語感的にまだマシかなと思うのですが、でもちょっぴり無理を押してまで7(シチ)当てにしたのにはクラシエなりの狙いがあるのです。あ、もちろん麻雀してる人向けではなくです。
主たる狙いは当然、夏休み特需です
この記念日創設の主な狙いはというと、言うまでもなしかもですが、キッズたちの夏休みの自由研究需要です。この点は公式の特設サイトでもそのようにアピールしています。
その点を意識するならば、前段の話にも納得感がでてきます。1月19日でも、8月19日でもなく、7月19日である必要性があるのです。ちょうど子どもたちが夏休みに入るタイミングに重なるので、まさにドンピシャってやつですね。
この語呂合わせとタイミングの良さに気付いたときは、さぞかし快感だったことでしょう。クラシエ社内でも満場一致で制定が決まったはずです。
お菓子食べてるだけじゃ…いいえ。研究です!
今年の「知育菓子の日」プロモーションの目玉は、サイエンス系YouTuberの「市岡元気先生」とのコラボであるようです。今やキッズたちを狙うときには、Youtuberコラボはド鉄板アプローチですね。
元気先生は科学実験系の動画をあげているのですが、オトナが見てもけっこうおもしろいんです。
動画映えするテーマ選びや演出方法だけでなく、起きた現象の科学的説明もしっかりとしてくれているので、キッズたちだけでなくパパなんかもハマっちゃったりする人多いんじゃないなかなと思います。
そして、今回の元気先生コラボでは、クラシエの知育菓子にちなんだ5つの自由研究テーマが用意されています。ねるねるねるね(練ると膨らむ菓子)を使った「ふくらむ」テーマのものや、グミつれた(粉からグミをつくる菓子)を使った「かたまる」テーマのものなどです。
また、サイトでは研究シートのダウンロードコンテンツも用意されているので、子どもたちの自由研究もはかどります。というか、記入例まで見せてくれているので知育菓子を遊んで食べたらそれでほぼほぼ自由研究完了ということになります。
これを夏休みの宿題としちゃっていいのか?という議論はありそうですが、子どもたちが進んで宿題に取り組んでくれるのは、親としては助かっちゃったりします。それが「お菓子食べたいから」という不純な動機によるものであったとしても。
子どもたちの自由研究って、なんだかんだ親たちの研究だったりするのもあるあるですので。
3段階のレベル分けにある仕掛けと狙い
今回、戦略として注目したいのは、「レベル分けされた実験スキーム」が用意されているところと、その設計に隠されたウラの狙いどころです。
この企画で展開されている5つの研究テーマでは、すべてに共通して、基礎編(レベル1)>発展編(レベル2)>番外編(レベル3)の3段階の実験が紹介されており、段階的に対象年齢や難易度が上がっていくようになっています。
ザックリとでですが、基礎編は小学校低学年向けのそのままの食べかた(を実験と主張するスタンス)、発展編は中学年向けのちょいアレンジ実験、番外編は大人と一緒にやる難易度高めな実験、という具合です。
ポイントは、
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