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柳田格之進

今日は、品川区大井町のきゅりあん(品川区総合区民会館)に、林家つる子さんと柳家吉緑さんの二人落語会に行って来ました。

お題は、「柳田格之進」。柳家吉緑さんは、本来の「柳田格之進」をソフトに作り上げた作品を、林家つる子さんは、柳田格之進の娘で、吉原へ身を堕としたお絹が生きた吉原の世界を、身の毛もよ立つような話やスッとするような話をないまぜにして作り上げたスピンオフ作品を、囃されていました。

ぼくは林家つる子さんファンなので、彼女が出る時は、土日中心でちょこちょこ顔を出しています。彼女が初めてトリを勤めた真打昇進直後の昨年夏上野の鈴本演芸場での師匠林家正蔵さんのお話しによれば、最前列にいるおじさんたちは北海道にも沖縄にも必ず顔を出すご贔屓の方々だそうです。林家正蔵さんから、こんなに毎日来てお仕事大丈夫ですかと心配されてしまう方々です。

今日は、二人会ではありますが自由席だったので、ぼくも開場1時間前に行って並びました。10人程待っていましたが、お見かけしたことがある方々。流石。ぼくも最前列ど真ん中に座らせて頂きました。

会が始まりお二人のやり取りを聞いていると、なんとなくお二人とも「柳田格之進」をやるのは初めての雰囲気。凄いところに居合わせた思いです。そこでお隣に座っているご贔屓さんに、「つる子さんは今回初めて柳田格之進を囃されるのですか?」と聞くと、今回は2回目だとのこと。そして、前回は噺が仕上がっていない感じが残っていたとのことでした。

今日のはもの凄く良かったです。柳田格之進の話は、碁好きの彼(武士)と大店の主人(商人)の莫逆の友振りから始まります。碁の話は、1時間近くの噺の最初から最後まで出て来ます。林家つる子さんは、碁を吉原の世界に持ち込みます。大見世半蔵松葉の花魁瀬川花魁が碁の名手で、ここぞ大一番という時に八方塞がり状態になります。そこにお絹が。。。という設定です。初日お店入りの際の女将さんの話し方、お絹の良家の子女の挨拶ぶりからお里ことばの使いこなし、花魁道中突き出しの艶やかさなど見せ場沢山です。とても良かったです。

ご贔屓筋も今日のはよく仕上がっていると言っていました。つる子さんは、これから益々噺を磨いて参りますと宣言していました。

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