翻訳ストラテジーの枠組み
ぼくが来した論理的破綻は、等価翻訳理論、機能主義的翻訳論、記述的翻訳理論から、翻訳する際の手法としての翻訳ストラテジーを引き出すことだったのです。しかしながら翻訳ストラテジー自体は、言語学的な等価理論で説明されているので、そこで解決されてしまっているのです。等価翻訳理論から先をまとめることは翻訳理論の発展史を基本書から引用し、まとめ上げるだけの報告書になってしまいます。
一晩考えて出て来た方向性は、ぼくなりの翻訳ストラテジーの枠組みを作り、理論の為の理論ではなく、理論と実践の架け橋を構築しようということです。理論を先行研究とし、自分の翻訳ストラテジーを構築し、その裏付けとして、実際の著名な翻訳家のエッセイを分析していこうというものです。